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小田川堤防のり面6カ所崩壊確認 国交省、安全確保へ緊急工事

のり面が崩れていた小田川の堤防=18日午後3時42分、倉敷市真備町服部
のり面が崩れていた小田川の堤防=18日午後3時42分、倉敷市真備町服部
小田川堤防のり面6カ所崩壊確認 国交省、安全確保へ緊急工事
 西日本豪雨で広域浸水した倉敷市真備町地区を流れる小田川の堤防が、決壊した2カ所以外に、6カ所でのり面が崩れていたことが18日、国土交通省への取材で分かった。同省は「降雨がさらに続いていれば決壊していた可能性もあった」とみており、台風シーズンを前に安全を確保するため、緊急工事を進めている。

 国交省岡山河川事務所によると、のり面の崩壊が確認されたのは、高梁川との合流点から600メートル~4・4キロ上流エリアの左岸1カ所、右岸5カ所。いずれも陸側で、崩壊が長さ100メートル近くにわたっていた場所や、1キロの範囲内に複数見られた場所もあった。雨がのり面を洗い流した状態になっていたほか、場所によっては川から越水していたことも確認された。

 同事務所は、盛り土や土のうによる応急の復旧工事を進めており、一部では完了している。

 のり面が崩れていた小田川堤防の一部現場では、土砂が田畑に流れ込み、ガードレールが大きく変形。路面が削り取られた場所もあった。18日も土木業者らが重機を使って応急工事に当たり、国立研究開発法人・土木研究所の職員が実地調査を行っていた。

 倉敷市真備町地区では、国管理の小田川2カ所、岡山県管理の高馬川2カ所、末政川3カ所、真谷川1カ所の計8カ所で堤防が長さ約300~20メートルにわたって決壊。地区の面積の3割が水没して51人が犠牲になる甚大な被害につながったとみられている。

 決壊した8カ所については、緊急対策の第1段階として盛り土工事が完了。堤防は元の高さに戻ったが、国と県は対策の第2段階となる補強工事を進め、仮復旧を急いでいる。

 国交省はこれまでに、小田川の決壊のメカニズムなどを究明する調査委員会を設置。高馬川、末政川、真谷川の6カ所についても、管理者の岡山県が国交省の調査委に加わり、共に原因を調べている。

 小田川は西隣の岡山県矢掛町内でも3カ所決壊した。

 2015年の関東・東北豪雨による茨城県・鬼怒川の決壊で国交省の調査委は、越水で陸側堤防が徐々に削り取られたことが主原因とする報告書をまとめている。

(2018年07月18日 14時27分 更新)

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