山陽新聞デジタル|さんデジ

豪雨被害、福山市内に影響色濃く 続く断水、ため池堤防に損傷も

クリーニング店が開設した無料給水所を利用する断水地域の住民=10日、福山市今津町
クリーニング店が開設した無料給水所を利用する断水地域の住民=10日、福山市今津町
 広島県内に大きな爪痕を残した西日本豪雨は13日で発生から1週間となる。福山市内の生活は落ち着きを取り戻しつつあるが、多くのため池で決壊につながりかねない堤防の亀裂や損傷が見つかり、鉄道網はJR山陽線笠岡―三原、福塩線福山―神辺間が不通のまま。避難生活と断水が続いている地域もあり、市内各所に影響が色濃く残っている。

 市災害対策本部によると、6日夜に発令された市全域への避難指示は、9日早朝までに解除されたが、12日午後6時現在11カ所に28人が避難を続ける。

 ライフラインでは停電10戸に対し、断水は赤坂と神村の2町で約150戸に上る。市は2町の集会所3カ所に日中、臨時給水所を設けて対応している。

 鉄道ではJR山陽線笠岡―三原間で、線路への土砂流入で通勤や通学に影響が出ており、JR西日本岡山支社は復旧見通しを「1カ月以内」と予測。通常運行する新幹線を利用する人も多いという。福山ー神辺間は「再開の見通しは立っていない」とする。

 11日に決壊の恐れで住民避難が相次いだ農業用ため池。市によると、市内には約2千のため池があり、うち決壊すれば重大な被害が出る「重要ため池」は175カ所。普段は地元住民に管理を任せているが、今回の災害で再点検を決め、12日には国の調査ヘリコプターに職員が同乗し、上空から異常の有無をチェックした。

 地元のため池が決壊するおそれがあり、一時同じ熊野町内の子どもの家に避難した女性(61)は「近くには他にも池があり、雨が降れば一体どうなるのか。早く平穏な生活に戻りたい」と話した。

福山・豪雨1週間ドキュメント

【5日】
 8時8分  大雨を受け、福山市が災害対策本部設置
18時    市が避難準備・高齢者等避難開始情報発令、12カ所に避難場所を開設

【6日】
15時    市内8カ所で床下浸水、市道20カ所で道路冠水が発生
21時38分  県内に初の大雨特別警報発令
21時50分  市が全域に緊急避難指示

【7日】
 5時ごろ  新市町宮内の水路で男性(67)の遺体見つかる
 7時    市内36カ所の避難場所に2662人が避難
 8時半ごろ 神村町で土砂崩れが発生、民家4棟が損壊
10時50分  大雨・洪水警報発令
14時    神村、赤坂町など市内190戸で断水
18時50分  駅家町向永谷でため池が決壊、民家が流され3歳女児が行方不明に

【8日】
13時半ごろ 駅家町で不明の女児の遺体発見
14時45分  洪水警報解除

【9日】
広島地方気象台が「中国地方が梅雨明けしたとみられる」と発表

 4時23分  大雨警報解除
日中    市が国特別史跡・廉塾など被災文化財の調査をスタート
17時    市のまとめで床下・床上浸水99カ所、土砂崩れ181カ所などの被害が判明
夜間    松永町で一時、上水道の出水異常

【10日】
市内社会福祉法人が18施設で入浴施設の開放始める

【11日】
ため池決壊の恐れにより市が熊野町、神辺町の一部に避難指示発令、住民153人が避難

【12日】
 8時40分  両町の避難指示を解除

(2018年07月12日 11時33分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ