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福山の小説家今井絵美子さん追悼 文学館で本や直筆原稿の特別展

今井さんの本や直筆の原稿などが並ぶ特別展
今井さんの本や直筆の原稿などが並ぶ特別展
今井絵美子さん(撮影:谷口雅彦)
今井絵美子さん(撮影:谷口雅彦)
 10月8日に72歳で亡くなった福山市出身・在住の小説家今井絵美子さんの作品を紹介する特別展が、丸之内のふくやま文学館で開かれている。本や直筆の原稿など約150点を集め、今井さんの作風や人柄を伝えている。26日まで。

 会場には、今井さんが主に手掛けた時代小説がずらり。瀬戸内の架空の小藩を舞台にした短編小説集「鷺(さぎ)の墓」や、宿屋のおかみを取り巻く江戸時代の人間模様を描いた人気シリーズ「立場茶屋おりき」などが説明付きで並ぶ。また、本と一緒に展示されている直筆の原稿には所々に修正や加筆の跡が見られ、推敲(すいこう)を重ねたことがうかがえる。

 今井さんは夫の死がきっかけで小説の道に進み、約20年の修業期間を経て2003年に大衆小説の登竜門「九州さが大衆文学賞」を受賞した。15年に乳がんを患い、余命3年と宣告された。それでも書き続け、17年3月には初の現代小説「芦田川」、8月にもシリーズ本を出版した。

 訃報を受け、ファンや知人らが同館を訪れている。友人を通して交流があったという福山市の71歳女性は「明るくて気さくな人だった。思い出がよみがえり涙が出てくる」。同館の学芸担当小川由美さん(44)は「文学人生は決して長くはなかったが、猛スピードで駆け抜けてきた今井さんの軌跡を見てほしい」と話していた。

 午前9時半~午後5時。一般500円(高校生以下無料)。月曜休館。問い合わせは同館(084―932―7010)。

(2017年11月08日 10時22分 更新)

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