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探査機SLIMが通信再開 過酷な月で「越夜」成功

 逆立ちのような姿勢で月面に着地した「SLIM(スリム)」(右上)=1月20日
 逆立ちのような姿勢で月面に着地した「SLIM(スリム)」(右上)=1月20日
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、月面着陸した探査機「SLIM(スリム)」との通信を25日に再開したと発表した。1月末に着陸地点が夜を迎えて休眠状態だったが、再び太陽光が当たる昼になって発電を始めた。夜が約2週間続く月面は氷点下170度になる過酷な環境で、復旧は困難とみられたが「越夜」に成功した。

 航法カメラでの写真撮影も再開でき、新たな月面の写真も公開した。

 JAXAによると、25日午後7時過ぎにデータが得られ、探査機が最低限、機能していることを確認できた。太陽光が当たって一部の機器は100度を超える高温状態になっており、地球との通信は短時間で終えた。月の鉱物を観測する特殊カメラなどの状況は不明で、機体の温度が下がってから改めて確認する。

 月は約2週間ごとに昼と夜が入れ替わる。大気がほとんど存在せず、日中は110度、夜間は氷点下170度にもなる。半導体などの電子機器は高温で機能を失う恐れがあり、低温に耐える設計でもない。着陸後の活動は数日間の予定で、今回の通信再開も実験的な試みとして行われた。

(2024年02月26日 23時02分 更新)

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