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石の島でAIファッションショー 訪日客誘致へ「和」をアピール

 「石の島」として日本遺産に認定されている笠岡市の笠岡諸島・北木島を広くPRしようと、人工知能(AI)が選んだ服を島民らが披露するファッションショーが開かれた。昨年に続く第2弾。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、島へのインバウンド(訪日客)取り込みを目指し、海外に向けた魅力発信に力を入れた。
ステージ上に勢ぞろいした出演者ら
ステージ上に勢ぞろいした出演者ら

 地元の産学官でつくる北木島活性化プロジェクト協議会と、イベントを発案した美容室経営の「クローバーイプセ」(岡山市)が中心となって企画し、3日に開催。
舞台となったのは採石後に雨水がたまってできた湖に浮かべたステージ
舞台となったのは採石後に雨水がたまってできた湖に浮かべたステージ

 モデルは、島民2人をはじめ、島で漁師として働くベトナム人技能実習生1人、岡山商科大の中国人留学生4人の男女計7人。AIシステムを活用し、骨格や瞳の色などを基に、似合う和装の色や柄を診断し、素材や着こなしを提案してもらった。
モデルの中国人留学生が北木石で囲まれたランウェイに登場すると観客は熱心に撮影していた
モデルの中国人留学生が北木石で囲まれたランウェイに登場すると観客は熱心に撮影していた

 交流サイト(SNS)を通じて来場を呼びかけ、カンボジアや中国出身者を含む約100人が集まった。ショーの舞台は、採石後に雨水がたまってできた湖に浮かべたステージ。ポップ調にした石切唄(いしきりうた)が流れる中、赤や黒色の落ち着いた和装をまとったモデルたちが、思い思いに歩を進めた。来場者は北木石で造った客席で楽しみ、ポーズを決めるたび拍手と歓声が沸いた。ユーチューバーらが熱心に様子を撮影した。
モデルとして参加した島民の藤井さん夫妻
モデルとして参加した島民の藤井さん夫妻

 石を切り出したごつごつした山がバックにあり、モデルを務めた岡山商科大に留学中のチョウ・シカンさん(22)=中国出身=は「石と渓谷の組み合わせがきれい。AIに選んでもらうのはハイテクだと思った」と話した。

(2023年09月19日 17時53分 更新)

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