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核含む国防情報、不当保持 トランプ氏、起訴状開示

 トランプ前米大統領(ゲッティ=共同)
 トランプ前米大統領(ゲッティ=共同)
 トランプ前米大統領に対する起訴状=9日、米ワシントン(ゲッティ=共同)
 トランプ前米大統領に対する起訴状=9日、米ワシントン(ゲッティ=共同)
 【ワシントン共同】米南部フロリダ州の連邦地裁は9日、私邸への機密文書持ち出しを巡って8日に起訴されたトランプ前大統領の起訴状を開示した。国防情報を不当に保持していたスパイ防止法違反や司法妨害の共謀など七つの罪で起訴され、スパイ防止法違反に絡む罪状は31件に上った。米国や外国の核兵器情報や軍事力に関わる機密情報を保持していた。

 機密文書持ち出しを捜査していたスミス特別検察官は9日、記者会見し、前大統領の起訴を正式発表した。その上で「国防情報の保護は米国の安全にとって不可欠であり、違反すれば国家を危機に陥れる」と前大統領を批判した。

 起訴状によると、前大統領は2021年、2回にわたり、米軍の軍事作戦に関する文書や地図を機密と知りながら閲覧権限のない外部の関係者に見せていた。保持していた機密文書には、軍事攻撃に対する米国や同盟国の弱点を示したものや、外国による攻撃への報復計画に関するものが含まれていた。

 機密文書はフロリダ州の私邸マールアラーゴの事務室以外に、宴会場やトイレ、シャワー室、寝室といった場所にも保管されていた。

(2023年06月10日 10時42分 更新)

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