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G7広島で提供ワイン 11日発売 福山のワイナリー、白と赤の新酒

ブドウ畑の前でサミット提供ワインの新酒を手にする峯松さん
ブドウ畑の前でサミット提供ワインの新酒を手にする峯松さん
 福山市山野町山野の山野峡大田ワイナリーは、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で各国首脳による会食に提供されたワインの新酒を11日から販売する。少子高齢化が進む地域の活性化を目指した取り組みに光が当たり、生産者はさらなる魅力発信に力を込める。

 サミットで出されたのは2021年の白ワイン「北天の雫(しずく)」と赤の「富士の夢」。日本古来の山ブドウとワイン用品種を交配し、「日本らしさ」が評価されたという。提供が公表された5月19日の直後に注文が殺到し、売り切れとなった。

 新酒は22年のブドウを使用。この年は雨が少なく、醸造責任者の峯松浩道さん(44)は「ふくよかな味が出て酸味のバランスがいい。首脳たちが飲んだ前年のものより出来の良いワインに仕上がった」と胸を張る。

 ワイナリーは、約10年前、ブドウの産地だった山野町地区をワインで盛り上げたいと草木が茂る耕作放棄地を開墾し、15年から醸造に挑戦した。峯松さんは「立派なワインができることを証明できてうれしい。ここに来て豊かな自然を体験してもらえれば」と話す。

 赤白とも1本3300円。計約2200本作り、毎週日曜(午前9時~午後3時)に同ワイナリーで販売する。問い合わせは同ワイナリー(090―9067―5257)。

(2023年06月09日 19時30分 更新)

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