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乳幼児の副反応「成人より低い」 コロナワクチン 岡山県が独自調査

 岡山県は8日、新型コロナウイルスのワクチン接種について、乳幼児の副反応をテーマにした独自調査の最終報告をまとめた。1~3回目を接種した延べ515人のデータを岡山大と共同で分析。発熱や接種部位の痛みといった副反応が生じる割合は「成人より低い」と結論付けた。結果は県のホームページで公開している。

 県内で昨年11月~今年5月、米ファイザー製を接種した生後6カ月から4歳を対象に調査。515人の接種回数ごとの内訳は1回目261人、2回目168人、3回目86人で、各数値を2021~22年に接種した成人約1万人と比較した。

 報告によると、37・5度以上の発熱があった乳幼児の割合は、1回目が5・0%と成人(2・7%)よりやや高くなる一方、2、3回目はそれぞれ4・8%、7・0%で成人(37・5%、38・0%)を大きく下回った。1回目が上回った理由について県は「乳幼児は普段から熱を出しやすく、調査でも副反応以外の発熱が含まれた」としている。

 接種部位の痛みや腫れ、赤みが出た割合に関しても成人より軒並み低かった。副反応が出た割合に性別や年代、新型コロナ感染歴、アレルギーの有無との因果関係は認められなかった。

 県内の乳幼児の1回目接種率は4日時点で2・9%(全国平均3・9%)。県ワクチン対策室は「新型コロナが5類に移行したとはいえ、ウイルスがなくなったわけではない。調査結果を参考に、接種するかどうかを決めてほしい」としている。

(2023年06月08日 20時48分 更新)

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