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鏡獅子 20年ぶり“古里”井原へ 平櫛田中美術館 来年2月から展示

20年ぶりに井原市で公開される「鏡獅子」(坂本写真研究所撮影)
20年ぶりに井原市で公開される「鏡獅子」(坂本写真研究所撮影)
 井原市は6日、日本近代彫刻の巨匠平櫛田中(1872~1979年、同市出身)の代表作で、国立劇場(東京)ロビーに常設展示されている「鏡獅子」を市立平櫛田中美術館(同市井原町)で来年2月から展示すると発表した。2003年に同美術館の企画展で披露して以来、20年ぶりの“里帰り”となる。

 鏡獅子(1958年作、木彫彩色、高さ2・32メートル)は、田中芸術の集大成といわれ、新歌舞伎十八番の一つ「鏡獅子」を熱演する六代目尾上菊五郎がモデル。田中が64歳の頃に取りかかり、試作を重ねて完成までに約20年を費やした。

 同美術館で2024年秋に予定する企画展に合わせ、所蔵する東京国立近代美術館に借用を依頼していたが、国立劇場が建て替えに伴い23年10月末でいったん閉場するのに伴い、長期展示できることになった。期間は29年半ばまでの約5年間。

 大舌勲市長は「田中作品の魅力を再認識する機会にしてもらいたい」と話している。

(2023年06月06日 20時17分 更新)

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