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玉野海保と中電ネットが輸送訓練 資機材積み込みの手順確認

資機材を巡視艇に運び入れる中電ネットワークの社員と海上保安官=玉野市宇野港
資機材を巡視艇に運び入れる中電ネットワークの社員と海上保安官=玉野市宇野港
 台風の時季を迎え、玉野海上保安部と中国電力ネットワーク(広島市)は6日、災害発生時に玉野市宇野港から人員や資機材を巡視艇で輸送する合同訓練を初めて行い、積み込みの時間や手順、連携作業を確認した。

 海上保安官と社員約30人が参加。台風により直島(香川県直島町)で停電が発生し、復旧に必要な人員と資機材を巡視艇「せとかぜ」で搬送する―との想定で取り組んだ。

 雨の中、社員は断線した電線や倒木を処置する機材を甲板に積み、保安官と協力して固定。直島・宮浦港に到着後、停電の原因箇所を探る機器などを手に降船する手順を確認した。

 玉野海保の長澤宏樹部長は「災害時に近い訓練で良い経験になった。地震や大雨にも迅速に対応できるよう備える」、中電ネットワーク岡山ネットワークセンターの信岡義弘副所長は「被害状況の把握と速やかな復旧が最大の役割。訓練の反省点があれば改善していく」と話した。

 合同訓練は、2020年に第6管区海上保安本部(広島市)と中国電力(同)が結んだ災害時の相互協力協定に基づき実施した。過去には広島、山口県の離島で発生した停電で3回出動している。

(2023年06月06日 20時03分 更新)

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