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NHK経営委員長「極めて遺憾」 9億円の不適切な予算計上で

 東京・渋谷のNHK放送センター=2022年9月
 東京・渋谷のNHK放送センター=2022年9月
 NHK経営委員会の森下俊三委員長
 NHK経営委員会の森下俊三委員長
 NHKがインターネット配信できる番組の範囲を定める実施基準で認められていない不適切な設備費用約9億円を、2023年度予算に盛り込んでいたことが明らかになり、NHKの最高意思決定機関に当たる経営委員会の森下俊三委員長は30日、NHK執行部の予算に関する説明が不十分だったとして「極めて遺憾」と述べた。同委員会終了後に取材に応じた。

 問題となっているのは、同時配信サービス「NHKプラス」にBS番組を加えるための予算で、前田晃伸前会長時代の昨年12月に設備の調達を稟議で決めていた。内外に十分な説明を行わないまま手続きを進めていたという。

 森下委員長は「やろうとしていることは、われわれにきちんと説明してもらわないと困る」と当時の執行部を批判。経営委に提示された限られた資料だけでは「適切な議決はできない」と指摘した。経営委の責任については言及を避けた。

 NHKは今後、弁護士などで構成する検討会を設置、意思決定のプロセスについて改革を進める方針。

(2023年05月30日 22時36分 更新)

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