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熱気あふれる全国障害者野球 「もう一つのWBC」にも期待

 障害がある選手が集まり熱気あふれるプレーを繰り広げた、全国身体障害者野球大会=14日、神戸市
 障害がある選手が集まり熱気あふれるプレーを繰り広げた、全国身体障害者野球大会=14日、神戸市
 2年前の東京パラリンピックの活況から各競技団体が人気維持に努める中で、パラ競技でない野球が認知度向上に取り組んでいる。5月13、14日に神戸市で開かれた全国身体障害者野球大会には各地から16チーム、さまざまな障害がある選手が集まり、熱気あふれるプレーを繰り広げた。

 大会は1993年に始まり31回を数える。日本身体障害者野球連盟の山内啓一郎理事長(56)は「野球が好きという気持ちがあれば、誰でも参加できるように工夫している」と語った。身体障害者手帳か、知的障害者に交付される療育手帳を所有していれば選手登録可能。軟式球を使用し、盗塁禁止。走れない下肢障害の選手のため、打撃と同時に打席近くから別の選手が走る「打者代走制度」など独自ルールを採用している。

 関係者が人気拡大の契機に期待するのが、9月に名古屋市のバンテリンドームナゴヤで開催される世界身体障害者大会だ。日本、米国など5カ国・地域が参加。「もう一つのワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」と位置づけて侍ジャパンに続こうと力を結集する。

(2023年05月30日 17時23分 更新)

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