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矢掛の大名行列 国立劇場で披露へ 7月の本番向け関係者ら準備

望月さん(左から2人目)に指導を受けながら大名行列の動きを確認する出演者たち=矢掛町小林、備中西商工会
望月さん(左から2人目)に指導を受けながら大名行列の動きを確認する出演者たち=矢掛町小林、備中西商工会
 日本の伝統芸能の拠点・国立劇場(東京)で7月2日に開催される公演に、岡山県矢掛町の「大名行列」が出演する。関係者たちは「大舞台で矢掛の素晴らしさを全国に発信したい」と張り切っており、本番に向けて準備を進めている。

 同町小田地区出身で囃子(はやし)奏者の望月太津友(たつとも)さん=岡山市北区=が理事長を務める全国組織・千人鼓の会による「千人鼓こころの祭り」に登場する。劇場は秋から老朽化に伴う建て替えに入り、公演は閉場前の貴重な出演機会となることから、望月さんが行列の関係者に話を持ちかけた。

 27日には最初の合同練習が町内であり、小姓役の矢掛高生や奥方役の町民ら約20人が参加。客席を練り歩く速さや花道、舞台での立ち回り方を望月さんがアドバイスした。今回のために結成した「岡山矢掛千人鼓の会」の15人、共に舞台に上がる望月さんの門下生らも演奏開始のタイミングを確認した。

 行列の取りまとめを担当した、やかげまるごと商店街振興会の佐伯健次郎代表理事は「東京での行列再現が楽しみ。成功させたい」と話している。

 鼓は祝いの「三番叟(さんばそう)組曲」を奏で、望月さんの長女の日本舞踊家で、矢掛観光親善大使の花柳大日翠(おおひすい)さん=東京=が舞う。大名行列を出迎える本陣当主役は、実際に矢掛の本陣職を担った石井家の当主・石井祥一郎さん=同=が務める。

 千人鼓こころの祭りは、各地の奏者が集い、多彩な曲を繰り広げる。チケット(全席自由)は5千円。問い合わせは望月さん(090―7131―5181)。

(2023年05月30日 15時57分 更新)

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