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「熱中症対策計画」を閣議決定 30年までに死者数半減目標

 政府は30日、地球温暖化で被害が深刻化する熱中症の対策を強化し、現状の年間死者数を2030年までに半減するとの目標を掲げた「熱中症対策実行計画」を閣議決定した。計画期間はおおむね5年間で、関係する府省庁が連携して今夏から対策を強化する。

 計画では、18~22年の平均の年間死者数1295人を基準とし、30年までに半減させるとしている。具体的な施策としては、(1)予防行動のための普及啓発や情報提供(2)福祉関連団体などを通じた高齢者ら「熱中症弱者」の見守り強化(3)学校やスポーツ施設へのエアコン設置支援(4)地方自治体はクーリングシェルター(避難所)を確保―などを盛りこんだ。

 極端な高温への備えとして、4月に成立した改正気候変動適応法で、現行の警戒アラートの上位に新設された特別警戒情報を迅速に発表できるよう、指針や体制を整備する。さらに災害対応の仕組みを参考に、熱中症弱者の特定や所在把握に努め、避難誘導の在り方を検討する。

(2023年05月30日 09時20分 更新)

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