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コロナ半年後も後遺症10% 米研究チーム、判定基準作成

 【ワシントン共同】米国立衛生研究所が組織した研究チームは26日までに、新型コロナウイルス感染の後遺症の判定基準を作成した。米医師会雑誌で発表した。この基準に従うと、オミクロン株の流行下で感染した人の10%が半年以上たっても後遺症を抱えていた。ワクチン接種を2回受けていない人や、再感染した人で後遺症が多い傾向も見られた。

 後遺症は働けなくなる人が続出するなど社会的な影響が大きい。複数の臓器に及ぶ多様な症状が報告され、定義づけが課題となっていた。チームは「基準のさらなる改良が必要だ」としつつも、治療法の確立に向けた一歩と位置付けた。

 米国内の医療施設85カ所で約9800人を調査し、データを分析した。感染から半年以上たった人は未感染の人に比べ、体を動かした後の倦怠感に見舞われる確率が5・2倍だった。頭にもやがかかったようになり思考力が落ちる「ブレインフォグ」は4・5倍、目まいは3・4倍だった。

(2023年05月27日 16時38分 更新)

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