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タクシー初乗り 岡山700円上限 6月26日から 広島も最大上げ幅

 岡山、広島県内の一部タクシー会社が申請していた運賃値上げを巡り、中国運輸局は26日、両県の運賃改定を公示した。普通車の初乗り上限額は岡山が現在の640円(1・3キロ)から700円(1・25キロ)に、広島が660円から750円(いずれも1・5キロ)にアップ。運輸局によると、平均で岡山13%、広島14%の値上げとなり、記録が残る1993年以降、両県ともに最大の上げ幅という。適用開始は6月26日。

 タクシー会社の経営環境は厳しく、新型コロナウイルス禍で利用客が減り、運転手の待遇向上や燃料費上昇も課題となっている。改定で改善を図る一方、物価高騰の中、利用者にとっては新たな負担となりそうだ。

 普通車の初乗りは、岡山県で現在の640~600円を700~650円に引き上げ、初乗り区間の距離を短縮。距離に応じた加算運賃は80円を100円にする。広島県では広島市が中心のA地区が660~620円、福山市など県東部のB地区が660~600円から、いずれも750~700円に見直す。加算運賃(A地区80円、B地区90円)は額を据え置き距離を短くする。

 改定は、両県ともタクシー会社のほか個人タクシーにも適用。それぞれが改定の範囲内で運賃を決める。

 岡山、広島両県の各タクシー会社は2022年8~11月、苦境を背景に改定を運輸局に相次ぎ申請。岡山は全142社のうち90社(計2246台)に、広島県B地区では全147社中の75社(計1763台)に上った。

 運輸局は各社の収支状況を調べ、収支が一致するように引き上げ率を定めた。改定は両県とも20年2月以来。

(2023年05月26日 22時44分 更新)

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