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歯ぎしり、食物繊維不足影響か 岡山大、清心女子大チームが分析

外山直樹助教
外山直樹助教
 食物繊維不足は睡眠中の歯ぎしりと関係している可能性がある―。こんな分析結果を、岡山大とノートルダム清心女子大の研究チームがまとめた。歯ぎしりは歯が欠けたり歯周病を進行させたりと、口内の健康に悪影響を及ぼすとされ、チームは「野菜や根菜類の摂取を心がけることで歯ぎしりの改善につながりうる」との見方を示している。

 岡山大の外山直樹助教(予防歯科学)を中心に両大の学生、大学院生の計143人について調べた。

 特殊な測定器を頬に付け歯ぎしりの有無を確かめると「あり」が58人で「なし」は85人だった。次に全員から過去1カ月間の食事内容を聞き、ビタミンやカルシウムなどの栄養素(35種類)の摂取量を計算。歯ぎしりの有無と比べたところ、食物繊維だけが関係していると分かり「あり」群の1日の摂取量は10・4グラムだったのに対し「なし」群は13・4グラムだった。

 睡眠時の歯ぎしりは、眠りの浅い状態の時に起きやすいことが、これまでの研究で分かっている。外山助教は「睡眠の質を高めることも歯ぎしりを減らすのに役立つだろう」と指摘している。

 チームは3月、スイスの国際学術誌(電子版)で分析結果を発表した。

(2023年05月25日 21時48分 更新)

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