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ハッチョウトンボ 新緑に際立つ赤 総社・ヒイゴ池湿地で飛び始める

湿地の草に止まったハッチョウトンボの雄
湿地の草に止まったハッチョウトンボの雄
湿地の草に止まったハッチョウトンボの雄
湿地の草に止まったハッチョウトンボの雄
 希少生物の宝庫として知られる総社市福井のヒイゴ池湿地で、世界最小級のトンボ・ハッチョウトンボが飛び始めた。新緑の中で小さな赤い輝きが際立っている。

 岡山県レッドデータブックの準絶滅危惧種。体長2センチほどで1円玉に隠れる小ささ。雄は成長すると真っ赤に色づき、草花の先に止まってじっと雌を待つが、別の雄が縄張りに入ると、激しい追いかけっこを繰り広げる。

 環境保護に取り組む市民団体・北の吉備路保全協会によると、今年は15日に成虫を初確認した。6月をピークに8月中旬まで観察できそうという。

 約1ヘクタールある湿地では、トキソウなど貴重な植物も数多く見られる。同協会の萱原潤会長(70)は「湿地は小さな生き物たちのすみか。マナーを守り、命の営みを見守って」と話す。

(2023年05月24日 18時15分 更新)

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