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岡山市待機児童1人 4月1日時点 6年連続減 大森市長「峠越えた」

記者会見で待機児童数の推移を説明する大森市長
記者会見で待機児童数の推移を説明する大森市長
岡山市待機児童1人 4月1日時点 6年連続減 大森市長「峠越えた」
 岡山市は23日、市内の認可保育施設に入園できなかった待機児童が4月1日時点で1人だったと発表した。前年から7人減り、6年連続の減少。目標とするゼロにあと一歩まで近づいた。

 市によると2023年の入園申し込みは1万8845人(前年比39人減)で、うち認可施設に入れなかったのは613人。認可外施設の利用者や特定の施設を希望して調整のつかないケースを除き、個別の事情で入園できない1人を待機児童とした。

 認可施設に入れなかった児童はいずれも新規の申し込みで、半数以上の310人が1歳児だった。申し込みには地域差が生じているといい市は24年度、利用の少ない地域で公立園の定員を減らし、申し込みの多い地域では主に1歳児の定員を増やして対応する方針。

 待機児童減少の要因について市は、施設整備や保育士確保などの受け皿の拡充策が奏功したとしている。

 大森雅夫市長は記者会見で「まだ課題はあるが、大きな峠は越えた」との認識を示した。一方で小学生を受け入れる放課後児童クラブの需要が高まっており「受け入れが追い付いていないクラブは教育委員会と協力しながら施設整備を進めたい」と述べた。

 岡山市では保護者の実情を踏まえて16年に待機児童の定義を拡大。18年まで3年連続で全国ワースト2位となり、ピーク時の17年には849人いた。

(2023年05月23日 12時46分 更新)

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