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用水路に網設置 ごみ回収スタート 岡山の公民館など 流出実態把握へ

用水路のごみ回収実験のために行われた網の設置作業
用水路のごみ回収実験のために行われた網の設置作業
 深刻な海ごみ問題の解決を目指し、山陽新聞社と御南西公民館(岡山市北区田中)は20日、公民館周辺を流れる用水路で、網を使ったごみ回収実験を始めた。地元の御南中生徒や住民が参加。約3週間ごみを集め、量や種類を調べて実態を把握する。

 実験は、笹ケ瀬川に流れ込む幅約1・5メートルと、同約4メートルの用水路で実施。設置作業には御南中生徒や地域住民計35人が加わった。海ごみ問題を研究する水島地域環境再生財団の塩飽敏史理事・研究員の指導を受け、流れてくるごみをキャッチできるよう用水路に農業用のネットを取り付けた。6月上旬までの実験中、1週間程度の間隔でごみの状況を確認していく。

 御南中3年女子生徒(14)は「用水路の底などに多くのごみがあり、改めて驚いた。実験を通して多くの人が海や川のごみ削減に力を合わせる雰囲気になってほしい」と話した。

 公民館は2月に海ごみ問題を学ぶワークショップを開いたほか、3月の笹ケ瀬川一斉清掃に参加した。身近な用水路から川へのごみ流出に着目。まずはどの程度のごみが流れ込むのかや種類を調べることにした。

 瀬戸内海の豊かな環境づくりを目指し、山陽新聞社が地域と進める吉備の環(わ)アクション「里海 未来へ」の一環。岡山県や日本財団でつくる瀬戸内オーシャンズX推進協議会の助成事業。

(2023年05月20日 20時42分 更新)

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