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着物や帯に宿る花鳥風月の美 日本伝統工芸染織展、22日まで

多様な染織作品をじっくりと見て回る入場者
多様な染織作品をじっくりと見て回る入場者
 トップレベルの染織家らの秀作が集う「第57回日本伝統工芸染織展」岡山会場は22日まで。会場の岡山市北区表町、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館には20日も工芸ファンらが詰め掛け、優麗な着物や帯に表現した花鳥風月の美に浸っていた。

 染め、織りの工芸作品を対象にした恒例の公募展。受賞・入選作と重要無形文化財保持者(人間国宝)らの計72点を展覧している。澄み渡る紺碧(こんぺき)の空を反復模様で表した加藤伸子さん(福岡県)の「久留米絣(かすり)着物『秋高気爽』」=奨励賞・大丸松坂屋賞、放射状の光線が浮かび上がる藍田愛郎さん(群馬県)の「江戸小紋着尺『而今(じこん)之光』」=同・天満屋賞=など、巧みな技を駆使した力作が目を引く。

 今回は一部の作品を除き写真撮影が可能に。友人と訪れた倉敷市、女性(66)は「作家の感性が息づく緻密な手仕事に、機械では出ない温かみを感じます」と気に入った作品をスマートフォンに収めていた。

 日本工芸会、山陽新聞社など主催。入場無料。

(2023年05月20日 17時43分 更新)

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