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コンテナホテル 災害時は避難所に 福山市、千葉の業者と県内初協定

25日にオープンしたコンテナホテル。災害時に被災地などへ搬送することができる=福山市大門町大門
25日にオープンしたコンテナホテル。災害時に被災地などへ搬送することができる=福山市大門町大門
 福山市は30日、移動可能なコンテナホテルを市内でオープンさせた建築用コンテナ製造販売のデベロップ(千葉県)と災害協定を結んだ。大規模災害時にコンテナの客室を被災地などで活用できるようにするとの内容で、同様の協定締結は広島県内で初めて。

 同社はトラックなどで輸送可能なコンテナをホテルとして整備し、津山市など全国53カ所で計1800室を運営。福山市大門町大門では25日に県内で初めて出店し、ベッドやユニットバス、水道などを完備した客室34室を用意している。

 協定では、災害時に市の要請でコンテナホテルを優先的に貸し出し、被災地に搬送するなどして避難所として利用できるようにする。市役所で締結式があり、枝広直幹市長と岡村健史社長が協定書を交わした。

 枝広市長は「予測困難な災害では多くの選択肢を持つことが大切。さまざまな用途を検討したい」、岡村社長は「協定締結で被災地での避難所開設手続きがスムーズになる。緊急時のお役に立てれば」と話した。

 同社は全国の自治体と災害協定を結んでおり、今回で114例目。2020年、長崎市に停泊したクルーズ船で新型コロナウイルス感染が広がった際には関東地方から50室を現地に運搬し、医療施設として活用されたという。

(2023年03月30日 20時36分 更新)

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