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中国電力社長 カルテル引責辞任へ 「経営体制を刷新」後任は中川氏

記者会見で陳謝する滝本社長(中央)
記者会見で陳謝する滝本社長(中央)
記者会見でカルテルといった一連の問題を謝罪する滝本社長
記者会見でカルテルといった一連の問題を謝罪する滝本社長
中川賢剛氏
中川賢剛氏
 中国電力(広島市中区)は30日、電力販売のカルテル疑惑や顧客情報の不正閲覧といった一連の問題の責任を取り、滝本夏彦社長(65)が6月の株主総会を経て辞任すると発表した。新社長には、中川賢剛常務執行役員需給・トレーディング部門長(61)が就き、新体制で経営基盤の再生を図る。

 清水希茂会長(71)も同時に辞任し、後任には芦谷茂副社長(66)を充てる。

 社内調査により、2018年以降、官公庁の電力入札で関西電力に参加しないよう依頼するなど計5回の不適切な行為があったことも明らかにした。記者会見で滝本社長は「公正で自由な競争を阻害しかねない事案を起こし、深くお詫び申し上げる。経営体制を刷新し、新たな経営陣のもとで企業再生に注力する」と陳謝した。ただ、公取委の決定内容に見解の相違があるとして提訴を検討する方針も示した。

 社長、会長人事はこの日に行われた臨時取締役会で内定。滝本社長は22年6月に社長に就任した。

 中川 賢剛氏(なかがわ・けんごう)1985年に中国電力入社。経営企画部門部長兼原子力強化プロジェクト担当部長、執行役員販売事業本部副本部長などを経て、2021年から現職。東京大工学部卒。広島県出身。

(2023年03月30日 22時38分 更新)

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