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国際刑事裁、犯罪の立件加速 主任検察官「最初の一歩」

 ウクライナの首都キーウ近郊で、ロシアのミサイル攻撃を受けた集合住宅を視察した国際刑事裁判所のカーン主任検察官(右)=2月28日(ロイター=共同)
 ウクライナの首都キーウ近郊で、ロシアのミサイル攻撃を受けた集合住宅を視察した国際刑事裁判所のカーン主任検察官(右)=2月28日(ロイター=共同)
 【ブリュッセル共同】国際刑事裁判所(ICC)は17日、ウクライナでのロシアの戦争犯罪を巡り、プーチン大統領に逮捕状を出した。ICCのカーン主任検察官は「最初の具体的な一歩だ」と強調、立件に向けた動きはさらに加速しそうだ。国家元首への逮捕状にロシアは猛反発している。

 ICCは戦争犯罪のほか、人道に対する罪やジェノサイド(大量虐殺)についても欧州連合(EU)などと連携して捜査している。首都キーウ(キエフ)近郊ブチャでの民間人虐殺なども捜査対象とみられる。

 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は13日、ICCが2件の戦争犯罪を立件する意向だと報道。1件は今回の容疑内容となった子どもの連れ去りで、もう1件は電力やガス、水道など民間インフラへの執拗な攻撃についてだ。

 昨年2月の侵攻開始以降、ウクライナ当局はロシア側に連れ去られた1万6千人を超える子どもの身元を特定。カーン氏は17日、これまでの捜査で少なくとも数百人の子どもが児童養護施設などから連れ去られたと確認したと説明した。

(2023年03月18日 17時08分 更新)

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