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【記者が行く】コロナ5類「賛成」56% マスク「外さない」4割近く

【記者が行く】コロナ5類「賛成」56% マスク「外さない」4割近く
【記者が行く】コロナ5類「賛成」56% マスク「外さない」4割近く
 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月8日に季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げることについて、山陽新聞社は通信アプリのLINE(ライン)でアンケートを行った。「賛成」「どちらかといえば賛成」は約56%に上り、半数以上が肯定。個人の判断に着用が委ねられるマスクを「外さない」としたのは、「屋内外を問わず」「屋内は」を合わせて4割近くとなり、着用を続け感染を警戒する人が一定程度に上りそうだ。

 LINEに開設しているアカウント「記者が行く」の登録者が対象。県内外の10代~70代以上の499人から回答を得た。

 引き下げについて「どちらかといえば」を含めた「反対」は約32%。年代別でも50代以上は3割以上が反対するなど、年代が上がるにつれ抵抗感がある傾向となった。

 賛成の理由を尋ねたところ、オミクロン株への置き換わりやワクチン接種の普及により致死率が低下したこともあり、岡山市の20代男性看護師は「重篤な患者はおらず実態に即していない」と指摘。「コロナと共存するしかない」(同市、50代男性)、「濃厚接触で会社を休まれると困る」(倉敷市、60代女性会社員)、「子どもの心身の健やかな発達のため」(岡山市、30代小学校教諭、性別不明)などと、「ウィズコロナ」に応じた社会・経済・教育活動を求める声が上がった。

 一方で、行動制限がなくなり「感染者が増えそう」(津山市、パート従業員の40代女性)といった反対も。「治療薬が普及しておらず無謀だ」(岡山市、60代男性)との意見のほか、倉敷市、パート従業員の60代女性は「感染が広がりその先に弱い人がいるかもしれないと、想像力を持って」と呼びかけ、重症化リスクが高い高齢者、障害者らへの配慮の必要性を訴えた。

 引き下げの時期は「妥当だ」約17%、「遅すぎる」約35%、「早すぎる」約27%などだった。

 引き下げ後のマスク着用は「屋内外を問わず外す」が最多の161人(約32%)で、「感染状況を見ながら外す」112人(約22%)、「周囲の人に合わせて外す」39人(約7%)。「外さない」のうち、「屋内外を問わず」98人(約19%)、「屋内は」89人(約17%)だった。

 期待や不安なども自由記述で聞き、観光需要の回復や医療・介護施設での面会、イベントでの声出しといった制限解除への期待が寄せられた。半面、感染の再拡大や医療逼迫(ひっぱく)、公費負担の縮小に伴う受診控え、マスク着用への「同調圧力」に対する不安もあり、岡山市、50代男性会社員は「他者の価値観を尊重する社会になってほしい」と求めた。

(2023年02月06日 05時00分 更新)

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