昨年１２月の漫才コンクール「Ｍ―１グランプリ２０２２」王者で、津山市出身の井口浩之さん（３９）と河本太さん（３９）によるお笑いコンビ・ウエストランド。５日、優勝後初めて帰岡して山陽新聞社（岡山市北区柳町）を訪れた。飛ぶ鳥を落とす勢いの２人に、優勝しての変化や、全国の映画館で生中継されるお笑いライブ（１０日）の見どころを聞いた。

　―２０１０年からＭ―１に出場し、ついに王座に。

　井口　とにかく（お客さんに）受ければいいと思って臨んだ。優勝が決まった瞬間は「うわあ大変だぞ」と。忙しくなるし、Ｍ―１王者として過ごさないといけないから。以前は１日１、２本だったテレビの収録などが、今は多いと８、９本。ありがたいけど大変は大変です。

　河本　Ｍ―１で優勝する人生だとは思わず、実感がまだない。僕は去年ほとんど仕事がなく、ほぼ相方一人で稼働していたので劇的に変わりました。

　―岡山や桃太郎をテーマにした自虐交じりのネタもある。

　井口　いや「地元ふざけんな」とか思ってないですよ！　特に今は学芸館高の男子サッカー部の大躍進とか、岡山旋風が起こっていてうれしいし、誇らしい。

　河本　僕は芸人じゃなかったら地元に住んでいたいくらい大好き。キャンプ好きは自然に囲まれて育ったからかも。帰ると落ち着きます。

　―１０日には、爆笑問題やウエストランドら人気芸人１５組が出演する「爆笑問題ｗｉｔｈタイタンシネマライブ」が映画館で生中継される。

　井口　岡山は初上映なので、いつも以上に笑わせたい。みんなで一緒に見て楽しんでほしい。

　河本　芸人の表情をアップで見られるのも映画館ならでは。岡山会場が盛り上がってくれるとうれしい。

―今後の目標は。

　井口　（事務所の先輩の）爆笑問題さんが続けている以上漫才をやり続けないと。宿命みたいなもん。テレビに出続けたい。

　河本　僕は付いていったら優勝できただけ。あ、でも人前でネタをするのは好きですよ。このまま仕事が消えないよう頑張ります。

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　シネマライブはＴＯＨＯシネマズ岡南（岡山市南区築港新町）で午後７時半から。２２００円。詳しくはタイタンホームページで。

　ウエストランド　津山市立津山西中、津山商業高で同級生だった井口浩之さん、河本太さんが２００８年結成。コンビ名は同市の商業施設「ウエストランド」から。芸能事務所タイタン所属。バラエティー番組などへの出演を重ね、２０年に「Ｍ―１グランプリ」で決勝進出、２２年に王座に輝く。つやま産業支援センター特命大使。