山陽新聞デジタル|さんデジ

ミャンマー政変2年、沈黙のスト 軍政に抗議、スーチー氏拘束続く

 ミャンマー・ネピドーで演説する拘束以前のアウンサンスーチー氏=2020年1月(AP=共同)
 ミャンマー・ネピドーで演説する拘束以前のアウンサンスーチー氏=2020年1月(AP=共同)
 【ヤンゴン共同】ミャンマー国軍が国家顧問兼外相だった民主派指導者アウンサンスーチー氏を拘束し、政権を転覆させたクーデターから1日で2年となった。スーチー氏が解放される見込みはなく、民主派は軍政に抗議するために外出を控え経済活動を止める「沈黙のスト」を呼びかけた。一方の国軍支持者も最大都市ヤンゴンなどで集会を予定しており、混乱が広がる恐れもある。

 軍政は1月31日に出した声明で、民主派勢力が武装闘争を続けているとして、現状は「通常の状況ではない」と主張。2月1日が解除期限の非常事態宣言を延長し、8月1日までに実施するとしてきた総選挙を先送りする可能性を示唆した。2月1日中に新たな声明を発表し、今後の方針を示すとしている。

 スーチー氏は首都ネピドーにある刑務所内の約20平方メートルのバンガローに収容されたままだ。スーチー氏が率いた国民民主連盟(NLD)の男性幹部によると、暑さが厳しく、水が汚いことから皮膚アレルギーの症状が出ているという。計33年の刑期を言い渡されており、政界復帰は絶望的な状況だ。

(2023年02月01日 10時21分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ