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【しぶマリ図鑑】カブトガニ 4億年前から同じ姿

カブトガニ
カブトガニ
 激しい環境変化をものともせず、4億年以上の時間を今とほぼ同じ姿で生き抜いてきたことから「生きた化石」と呼ばれる。県内では保護・繁殖活動が盛んな笠岡市のイメージが強いが、瀬戸内海沿岸には広く分布している。

 名前にはカニとつきながら、クモやサソリに近い仲間。長い尾剣(しっぽ)が特徴的で、ひっくり返すと腹部にはさみがある。卵からふ化した時の大きさは数ミリとごく小さく、概ね年1回の脱皮を十数回繰り返して60センチほどの成体になる。雄よりも雌の方が体が大きいという。

 餌となるゴカイが取れる干潟に生息。多様な生き物を育み、生態系を支えてきた干潟が沿岸の埋め立てなどで失われていったことに伴い、個体数が激減した。かつては市内でも見かけることができたといい、「カブトガニが生きているということは、豊かな自然環境が残っている証し」と岡秀彦館長。

 しぶマリでは日生沖で見つかった雌1匹を飼育。干潟に模した環境でナマコやヒトデと一緒に展示している。卵がふ化し、成体になる過程を標本で追うことができるコーナーもある。

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 岡山県内唯一の水族館、玉野海洋博物館(愛称・渋川マリン水族館=しぶマリ)で飼育展示している生き物を紹介する。

(2023年01月23日 16時39分 更新)

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