山陽新聞デジタル|さんデジ

福山城主ゆかりの舞台で優雅な舞 築城400年記念し能と狂言披露

由緒ある能舞台で、優雅な舞や謡を披露する演者
由緒ある能舞台で、優雅な舞や謡を披露する演者
 初代福山藩主水野勝成が福山城築城時に譲り受けたとされる国重要文化財の沼名前(ぬなくま)神社能舞台(福山市鞆町後地)で18日、築城400年を記念して能と狂言が上演され、約370人が幽玄の美を堪能した。

 同市を拠点とする喜多流大島家が親子3代で新作能「鞆浦」を披露。いにしえの同神社を舞台に、大島伊織さん(14)演じる淀姫の神と大島家5代目輝久さん(46)による須佐之男命(すさのおのみこと)が国土泰平と万民安穏を祈り、張りのある声と囃子(はやし)を響かせ厳かに舞った。

 冒頭には地元の鞆こども園の園児26人が息を合わせ連吟「福山」を元気よく謡い上げた。狂言「伯母ケ酒」では、大蔵流の茂山忠三郎さん(40)が酒に酔う男のうつろな声音と恍惚(こうこつ)な表情を見事に表現し、会場の笑いを誘った。

 友人と訪れた女性(76)=同市=は「お囃子に合わせた足運びに見とれ、荘厳な雰囲気に感動した。400年前にもこの舞台で演じられていた光景が目に浮かぶよう」と話した。

 能舞台は豊臣秀吉が京都の伏見城に設けた移動式の舞台と伝えられ、福山城内で使われた後、3代水野勝貞が同神社に奉納した。上演は鞆の浦歴史民俗資料館などが主催。

(2022年11月24日 16時58分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ