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新庄産スギギター 音の厚みで魅了 香山さん製作 自然の中でお披露目

香山さん製作のギター(左)がお披露目されたコンサート
香山さん製作のギター(左)がお披露目されたコンサート
 紅葉に包まれて音楽を楽しむ「杜(もり)のコンサート」が3日、岡山県新庄村の村ふれあい公園で初開催された。村在住のギタービルダー香山裕樹さん(26)が村産木材で手掛けたエレキギターのお披露目があり、美しい音色が自然の中に響き渡った。

 ギターは、樹齢約50年のスギなど4種の木材を使用した村産材による2号機。岡山育ちで米・ロサンゼルスが拠点のギタリストPOLO・YAZAKIさんが手に取り、キーボードやドラムと小気味よくセッション。樹齢を感じさせる厚みのある音に、聴衆約150人が聞き入った。

 POLOさんは「人が歌うような音の伸びがあり、体にもフィットする。弾いていて気持ちがいい」と高く評価。岡山県勝央町の会社員(44)は「木のギターと自然がマッチして、すてきな空間だった」と話した。

 岡山市のNPO法人・映像作家支援機構が主催。キッズダンスや郷土芸能など県内外の音楽家とグループが出演した。香山さんは「皆さんのおかげで今日を迎えられた。今後も改良を重ねたい」と目を輝かせた。

 香山さんは8~9月、山陽新聞社や中国銀行などが運営するクラウドファンディングサービス「晴れ!フレ!岡山」で資金調達に挑戦。樹齢100年超の新庄村産ヒノキを使ったエレキギターの量産費を確保するのが目的で、目標の50万円を上回る124万7千円が寄せられた。今回の支援金で6本を製造する。

(2022年11月03日 20時12分 更新)

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