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ヤングケアラー支援にキャラ活用 岡山で学生福祉国会 「法案」審査

ヤングケアラーの支援に向け、多彩な案が示された「学生福祉国会」
ヤングケアラーの支援に向け、多彩な案が示された「学生福祉国会」
 大学生が福祉課題の解決策を考える「学生福祉国会in岡山」が30日、岡山市北区天神町の県天神山文化プラザで開かれ、日常的に家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」をテーマに多彩な“法案”を発表した。子育てに熱心とされるツバメのキャラクターを考案し、活用法を示したくらしき作陽大のチームが最優秀賞に輝き、年内をめどに行政に提案する。

 障害や病気のある人の兄弟姉妹による自助グループなどでつくる実行委が初めて企画し、同大やノートルダム清心女子大、中国短大、川崎医療福祉大、新見公立大の7チーム計約40人が出場。会場とオンラインで観覧した約70人と合わせ、投票で審査した。

 くらしき作陽大は、ツバメの子育てを引き合いに考案したキャラクター「つばころ」の活用を提案。グッズの販売収益を寄付するほか、ヤングケアラー向けに居心地の良い「巣」のような場を設けて息抜きや勉強に使ってもらい、学生が運営を担う―といった運用方法を説明した。

 中学校内への福祉専門部署の設置、スクールソーシャルワーカーの常駐など当事者を見逃さない体制の整備や、啓発推進を強調する提案もあった。

 同大子ども教育学部4年女子(21)は「手助けが必要な子どもにいち早く手を差し伸べられる環境が必要だと考えた。いろんな視点があり勉強になった」と話した。

(2022年10月30日 20時07分 更新)

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