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地元企業人3氏 働く意義熱く助言 津山でみま咲く未来フォーラム

高校生に働く意義や学ぶ姿勢などを伝えた(左から)万殿氏、松田氏、丸尾氏
高校生に働く意義や学ぶ姿勢などを伝えた(左から)万殿氏、松田氏、丸尾氏
 美作地域の企業人と高校生が23日、生き方や地域での学びについて津山市内で語った「みま咲く未来フォーラム2022in津山」(県美作県民局主催、同市共催、山陽新聞社主管)。地元にUターンして働く3人が「未来に飛躍するみなさんへ」をテーマに地域で暮らし、働く意義や学ぶ姿勢などを生徒に伝えた。

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 登壇したのは産業機械メーカー・英田エンジニアリング(美作市)の万殿信行資材部長(49)▽スーパー・マルイ(津山市)の松田和也常務(36)▽ウェブサイト制作などのレプタイル(同)の丸尾宜史社長(40)―の3人。

 万殿部長は「今、学ぶべきこと」と題して講演。社業について、駐車しやすくしたコイン駐車場の車止めや、自動車のアクセルとブレーキの踏み間違い事故を防ぐ補助装置などの自社製品を紹介し「もの作りを通じた地域社会への貢献が目的」と話した。地域を学び、感謝し合う習慣を身に付けるなど社内で注力していることを挙げ「勉強も大切だが、人間力を向上させてほしい」と呼びかけた。

 松田常務はフランスの高校に進学した体験を振り返りながら「これも人生」との意味があり、人を励ます時に使うフランス語「セラビ」に絡めて生き方を助言した。「選択を迫られることもあるだろうが、選ぶ前から答えはないし、挑戦して失敗しても『これも人生』と受け止めればいい。失敗を含めた全ての経験が自分を形成する」と挑戦心を持つ大切さを訴えた。

 「ここからもっとおもしろく! ~地域を変える起業家精神」を演題に話したのは、2013年に会社を立ち上げた丸尾社長。起業家精神を「当事者意識を持ち、そこから突き詰めて新しい価値をつくること」と説き、故郷を面白くしたいとの思いを共にする仲間と働く喜びを語った。「起業家精神を持つ人が増えれば地域の風景はもっと良くなる」と強調した。

 3人は高校生への期待の言葉やエールも送った。「素直に感謝できる人は人間力が高い。まずは身近な家族に感謝を伝えられるようになって」と万殿部長。松田常務は「チャレンジした人にしかつかめないものがある」と力を込めた。丸尾社長は「興味や違和感は掘り下げて形にして。巡り巡って住んでいる世界をよくすることにつながる」と話した。

 県美作県民局と山陽新聞社が19年度から取り組む「みま咲く未来プロジェクト」の一環で約100人が会場で聴いた。動画投稿サイト・ユーチューブでもライブ配信された。

(2022年10月24日 18時06分 更新)

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