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ヒノキギター量産へCF開始 岡山・新庄の香山さん

新庄村産ヒノキのエレキギター第1号を手にする香山さん。量産化に向けCFで支援を募り始めた
新庄村産ヒノキのエレキギター第1号を手にする香山さん。量産化に向けCFで支援を募り始めた
 岡山県新庄村でギター製作者として活動を始めた香山裕樹さん(26)が4日、山陽新聞社などが運営するクラウドファンディング(CF)サービス「晴れ!フレ!岡山(晴れフレ)」での資金調達を開始した。今春、第1号を完成させた樹齢100年を超す村産ヒノキのエレキギターを量産するのが主目的で、目標は50万円。

 香山さんが村産材にこだわるのは、輸入材が一般的とされるエレキギター製造の現状に少しでも風穴をあけたいから。「僕が村産材でギターを作ることで、林業を基幹産業とする新庄がもっと元気になればうれしい」。インターネットの専用サイトで、9月30日まで支援を呼びかける。

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 夢は「新庄らしさのあるオリジナルギターを作る」。

 新庄村のギタービルダー香山さんは高校卒業後、大阪のギター製作学校で学び、2018年にUターン。ギター修理の仕事を始めて間もないころ、同年の西日本豪雨で伐採を強いられた樹齢100年以上の村産天然ヒノキを林業関係者から譲り受けた。「夢を形に」と試行錯誤を重ねてエレキギターの1号機を製作。やわらかな響きを生み出す物語性を帯びたこの1本は、全国ネットのテレビ番組でも紹介され、話題を集めた。

 香山さんは4日にスタートした資金集めを、量産化に向けた第一歩と位置付ける。ギター製作者として“自立”してこそ初めて、本当に夢がかなうからだ。調達手段に晴れフレを活用するのは、専用サイトを通じ、支援を広く呼びかけられるとともに、自らの思いも発信できる仕組みだからでもある。

 目標額通り50万円を得た場合、ヒノキギター3本を製作するほか、ヒノキ以外の村産材でも作れないか研究する。製品の完成度を高めるため、切削工具も充実させる。返礼品にはギターをはじめ、木工体験とセットの村での宿泊券、木製小物などを用意している。

 人口約900人で人と人の結び付きが強い新庄村。「若い人が頑張りよる」「支援する人が増えるよう知り合いに声をかけてみようか」。村民からはこんな声も聞かれる。香山さんは「優しい言葉は本当にありがたい。頑張って、晴れフレでの挑戦を成功させたい」と、締め切りの9月30日まで支援を募る。

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 山陽新聞社が地域とともに魅力創出や課題解決に取り組んでいる「吉備の環(わ)アクション」。晴れフレと連携した取り組みは今回が初めて。香山さんの専用サイトはhttps://readyfor.jp/projects/KGW

(2022年08月04日 20時51分 更新)

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