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【記者が行く】コロナ行動制限「必要ない」49% 的絞った対策求める声も

 新型コロナウイルスの流行「第7波」急拡大を受け、山陽新聞社は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置といった行動制限の必要性について通信アプリのLINE(ライン)でアンケートを行った。実施時点(27~29日)で「必要ない」とする回答者が49・4%とほぼ半数に達し、「すぐにでも必要」の27・6%を大きく上回った。不要と考える理由としては「重症化する人が多くないので、コロナ禍で弱った経済を回す方を優先すべきだ」という声が相次いだ。

【記者が行く】コロナ行動制限「必要ない」49% 的絞った対策求める声も

【記者が行く】コロナ行動制限「必要ない」49% 的絞った対策求める声も


 LINEに開設しているアカウント「記者が行く」の登録者が対象。岡山県内外の10代~70代以上の計421人が協力した。

 年代別に見ると、行動制限が「必要ない」は30代、40代で半数を超え、それぞれ60・0%、54・5%に上った。一方で、「必要」は30代が17・1%だったのに対して60代は30・7%となるなど、上の年代ほど割合が高い傾向にあった。

 必要ないとした人からは「重症化するケースが少ない以上、経済活動の低下の方が深刻。これまで何度も行動制限がかかり、正直もうしんどい」(倉敷市、30代女性会社員)、「制限していない諸外国が多い」(岡山市、40代男性会社員)などと、社会経済活動の維持や“制限疲れ”、海外の動向を理由に挙げる声が多かった。

 必要とした人の主な意見は「お盆休みや夏休みで旅行や帰省の人が増えるので、一層感染数が増すことが容易に想像がつく」(倉敷市、50代主婦)、「医療現場は本当に大変! ある程度の制限は必要」(早島町、50代女性看護師)など。人の流れが活発化することに伴うさらなる感染拡大や病床逼迫(ひっぱく)への懸念が多数を占めた。

 このほか、これまでのような行動制限ではなく「重症化する可能性の高い高齢者と基礎疾患のある人は行動制限する」(40代)、「若い人が多く感染しているので、的を絞った対策を」(岡山市、70代以上の男性会社役員)、「感染の多いのは低年齢層であり、効果的な行動制限がない。ワクチン接種や検査の充実、治療に力点を置くべきだ」(同市、70代以上の男性)との要望も寄せられた。

【記者が行く】コロナ行動制限「必要ない」49% 的絞った対策求める声も


 政府は29日、感染急拡大を抑えるため、都道府県が自主判断で発信できる「BA・5対策強化宣言」を新たに設けると発表、岸田文雄首相は「従来型の一律の行動制限は考えていない」と述べている。それもあって、この夏休みシーズンの外出機会は昨年に比べてどうなりそうか尋ねた質問には、35・2%が「増えそう」と回答。最も多かったのは「変わらなさそう」(38・2%)だったが、「減りそう」は9・0%にとどまった。

【行動制限を巡る主な声】

<必要ない>

「10代以下の感染者数が多い現状からみても、主に大人への影響が大きい行動制限をかけたとしても感染者の大幅な減少は見込みづらい。経済・生活への影響を考えても、行動制限は妥当とは思われない」(総社市、事務の40代男性)

「重症化するケースが少ない以上、むしろ経済活動の低下の方が深刻。これまで何度も行動制限がかかり、正直もうしんどいという気持ちもある」(倉敷市、30代女性会社員)

「3年目を迎えたコロナで以前と同じことしてたら社会が疲弊して元に戻らなくなる」(高梁市、農業の60代男性)

「制限していない諸外国が多い」(岡山市、40代男性会社員)

「経済を回しつつ、ワクチン接種率を上げてもらいたい」(総社市、40代男性公務員)

「マスクもワクチンもこれだけ徹底しても結局同じなら、各自自己責任で行動していくしかない」(浅口市、自営業の30代女性)

「行事や施設での面会などができないままの2年半を過ごしてしまったことが、特に子どもたちや高齢者の貴重な機会を奪ってしまっていることを問題視する。今年、3年ぶりに祭りやイベントの開催が決まっているものも多い。行動制限で再度中止になるのは心苦しい」(真庭市、30代主婦)

「感染の多いのは低年齢層であり、効果的な行動制限がない。ワクチン接種や検査の充実、治療に力点を置くべきだ」(岡山市、70代以上の男性)

「海外から観光客を受け入れているのに、日本人だけ行動制限するのはおかしい。それに海外では既に自由に動き回っている」(岡山市、50代主婦)

「重症化する可能性の高い高齢者と基礎疾患のある人は行動制限する。今は経済をまわし、子供の生活を守るのが大切」(40代)

「若い人が多く感染しているので、的を絞った対策を講じるべきだ」(岡山市、70代以上の男性会社役員)

<すぐにでも必要>

「非常事態。病気リスクのある人はもとより、医療、介護等従事者の皆さんのためにも、私たち自身が我慢して行動制限し、感染者数減少に協力すべきだ」(赤磐市、70代以上の男性団体役員)

「帰省や旅行をする方が多くなり、もっと感染者が増えていくのは分かっているので行動制限はするべきだ」(岡山市、パートの30代女性)

「医療現場は本当に大変!以前のような過度な制限は必要ないかと思うが、ある程度の制限は必要。こんなに流行しているのに、気が緩んでいる人が多い」(早島町、50代女性看護師)

「『制限なし』を理由として、自由勝手な活動をする人たちも存在する。何かしらの規制をしなければ、緩みきった人たちが増加する」(岡山市、50代男性会社員)

「病院や命をまず守ることが、最優先である」(美作市、パートの60代男性)

<どちらとも言えない、分からない>

「医療逼迫(ひっぱく)させないことも大事だが、宣言を出すことで窮地に追いやられる人もいて、どちらがよいのか分からない」(総社市、40代主婦)

「脱マスク」22%


 アンケートでは、新型コロナウイルス対策のマスクについて、政府による着用基準緩和を受けた現状がどうなっているかも聞いた。回答は「以前と同じように着けている」が69・1%に上り、「脱マスクを進めている」は22・1%だった。

【記者が行く】コロナ行動制限「必要ない」49% 的絞った対策求める声も

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 「感染が終息していない。人混みで着けるのが当たり前になっている」(真庭市、60代男性)などと感染への不安から着用を続けているとする人が多かったが、中には「着けている人の方が多いし、外すと人の目が気になる」(倉敷市、40代主婦)といった声も。「顔を隠せる」(岡山市、50代主婦)、「メークをするのが面倒くさい」(真庭市、40代女性個人事業主)との理由で着用しているとした人もいた。

 脱マスクを進めている人の主な声では、「この暑さでマスクをするほうが危険」(倉敷市、20代女性販売員)と熱中症対策を理由に挙げた人が目立った。国内で感染者が急増する中、マスクの感染拡大防止効果に対する疑問も相次いだ。

【国のマスク着用基準緩和を受けた現状に関する主な声】

<以前と同じように着けている>

「感染が終息していない。人混みで着けるのが当たり前になっている。自分一人だけ外すことに抵抗がある」(真庭市、パート・アルバイトの60代男性)

「感染拡大しているので、予防のために」(岡山市、40代主婦)

「一番の防御策だから」(総社市、60代男性会社員)

「着けている人の方が多いし、外すと人の目が気になる」(倉敷市、40代主婦)

「していないと、変な目で見られる不安がある」(50代)

「メークをするのが面倒くさいから。コロナ感染がどうだとかとは関係ない」(真庭市、40代女性個人事業主)

「化粧もしていないし、顔を見られるのが恥ずかしくなっている」(岡山市、50代女性事務員)

「顔を隠せるし、慣れたのでないと落ち着かない」(岡山市、50代主婦)

「子どもたちにも、人と距離が取れる屋外や登下校中は、マスクを外すように話しているが、逆にマスクをしていない顔を見られるのが恥ずかしいとか、みんな着用しているとの理由から、全く以前と変えられずにいる」(倉敷市、40代主婦)

<脱マスクを進めている>

「この暑さでマスクをするほうが危険。マスクの効果が本当にあるのであれば、こんなにも爆発的に増えていない。マスクをすることで起こる身体への影響もある」(倉敷市、20代女性販売員)

「コロナに感染することと熱中症になることを比べると、熱中症になる方が重症化のリスクが高いから」(玉野市、10代男子学生)

「海外をみて」(岡山市、50代主婦)

「世界で一番マスク着用を厳しくしてきた日本が、世界で一番ひどいことになっている現実を直視するべきだ」(総社市、飲食店勤務の50代)

(2022年07月31日 05時00分 更新)

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