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フサヒゲルリカミキリ 貴重な生体 国内は蒜山のみ生息、真庭で公開

展示されているフサヒゲルリカミキリ
展示されているフサヒゲルリカミキリ
フサヒゲルリカミキリを展示している会場
フサヒゲルリカミキリを展示している会場
 国内では真庭市蒜山地域でしか生息が確認されておらず、環境省レッドリストで絶滅の危険性が極めて高い絶滅危惧)IA類に指定されている「フサヒゲルリカミキリ」の生体が、同市蒜山下和の自然体験施設・津黒いきものふれあいの里で公開されている。飼育下で繁殖した雌雄2匹。捕獲が禁じられているため、生きた姿が見られるのは非常に貴重だ。

 体長15~18ミリで、触角に房があり、深い瑠璃(るり)色が特徴。主に草原に生息し、多年草のユウスゲの葉を食べ、茎に穴を開けて卵を産む。1年で世代交代し、成虫は夏の1、2カ月だけ活動するとされる。種の保存法で原則、捕獲や譲渡が禁止されている。

 以前は本州と北海道に広く生息したが、開発などで個体数が減少。住民による広範囲な山焼きと、ボランティアらの草刈りで草原を維持する蒜山地域のみ残っている。

 2匹は、環境省と連携して国内施設で初めて飼育下での繁殖に今年成功した兵庫県・伊丹市昆虫館から6月22日に譲り受けた。別々のガラスケースでユウスゲと展示している。

 生体を飼育するのは、東京・足立区生物園を含めて全国3施設のみ。津黒いきものふれあいの里の雪江祥貴館長(37)は「小さな命の素晴らしさや、はかなさを感じてもらえるはず。草原維持の協力者が増えるきっかけにもなれば」と話している。

 条件次第だが、2匹は7月中旬まで生存する見込み。その後は標本展示する。開場は午前9時~午後4時半で入場無料。火曜休館。問い合わせは、同ふれあいの里(0867―67―7011)。

(2022年07月02日 21時31分 更新)

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