猫の殺処分ゼロへ向けて奮闘する獣医師がいる。岡山市中区の吉田貴子さん(57)。世話の難しい乳飲み子などこれまで2千匹以上の保護猫をボランティアで預かってきた。3~4時間ごとのミルクやりや体調の急変への対応で、夜もソファーで仮眠することも多い。「大切なのは猫の幸せ。自分のことは気にならない」と献身的に尽くす。
「岡山 猫の保健室むーちょ」との看板がかかった自宅。部屋のあちこちに保護猫がいる。力を入れている乳飲み子の養育は、繊細で扱いが難しい。異変を感じると、素早く注射などの措置を講じる。「ちゅうちょすると手遅れになる」と気を抜かない。
獣医師として活動する傍ら、多くの時間を猫の世話に費やし、盆も正月もない日々が続く。ボランティアを始めた2012年は25匹、翌年は154匹、3年目には300匹と増えていった。岡山県動物愛護センターと岡山、倉敷両市の保健所から受け入れている。
過酷な生活に思えるが、依頼があれば無理をしても預かるのが信条だ。乳飲み子の依頼を断ったのは一度だけ。30匹を頼まれたが、とても受け入れられる状況ではなく、断念した。
里親を県内外に募って譲渡する活動も行う。引き取りの申し出があっても、安全な飼育環境があるか、高齢者の場合は世話を続けられる状況か、などを考慮する。条件を満たさなければ自ら飼い続ける。覚悟を持った取り組みだ。昨年4月には仲間と「岡山手のひら子猫」を結成し、連携しながら活動する。
獣医師の仕事を離れて音楽活動をしたこともあるが、根っからの猫好き。保護猫の預かりボランティア募集の告知を見たのを契機に、今の活動を始めた。
吉田さんが伝えたいのは、最後まで責任を持つことだ。ペットショップなどで安易に購入するのではなく、「動物の寿命や自分の生活環境なども考えた上で、一緒に暮らす決心をしてほしい」と言う。自分のようなボランティアが必要のない社会の実現が願いだ。
問い合わせなどはブログ「岡山 猫の保健室むーちょ」(https://ameblo.jp/gato-mucho)へ。
「岡山 猫の保健室むーちょ」との看板がかかった自宅。部屋のあちこちに保護猫がいる。力を入れている乳飲み子の養育は、繊細で扱いが難しい。異変を感じると、素早く注射などの措置を講じる。「ちゅうちょすると手遅れになる」と気を抜かない。
獣医師として活動する傍ら、多くの時間を猫の世話に費やし、盆も正月もない日々が続く。ボランティアを始めた2012年は25匹、翌年は154匹、3年目には300匹と増えていった。岡山県動物愛護センターと岡山、倉敷両市の保健所から受け入れている。
過酷な生活に思えるが、依頼があれば無理をしても預かるのが信条だ。乳飲み子の依頼を断ったのは一度だけ。30匹を頼まれたが、とても受け入れられる状況ではなく、断念した。
里親を県内外に募って譲渡する活動も行う。引き取りの申し出があっても、安全な飼育環境があるか、高齢者の場合は世話を続けられる状況か、などを考慮する。条件を満たさなければ自ら飼い続ける。覚悟を持った取り組みだ。昨年4月には仲間と「岡山手のひら子猫」を結成し、連携しながら活動する。
獣医師の仕事を離れて音楽活動をしたこともあるが、根っからの猫好き。保護猫の預かりボランティア募集の告知を見たのを契機に、今の活動を始めた。
吉田さんが伝えたいのは、最後まで責任を持つことだ。ペットショップなどで安易に購入するのではなく、「動物の寿命や自分の生活環境なども考えた上で、一緒に暮らす決心をしてほしい」と言う。自分のようなボランティアが必要のない社会の実現が願いだ。
問い合わせなどはブログ「岡山 猫の保健室むーちょ」(https://ameblo.jp/gato-mucho)へ。
(2022年06月19日 17時54分 更新)