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はなし家が落語をするのは寄席に…

 はなし家が落語をするのは寄席に限らない。倉敷市で先日開かれた落語会。地元出身の桂小鯛(こだい)さん(37)が落語の枕で話した。学校での公演も多い、と▼落語について説明して演じる。反応が楽しみという。落語に興味が持てた。次は本物を見たい―。こんな感想文を小学生にもらった、と苦笑いしていた▼少子化に歯止めがかからない中、子どもへの普及に心を砕くのは、スポーツ団体もである。日本サッカー協会は今年、小学校の授業支援で、競技経験のない教師も教えられるように研修会を行い、参加校にボール10個を贈っている▼公式戦の出場に必要な12歳以下の登録料も無料にした。登録者数は減少傾向とはいえ、それまではサッカー700円、フットサル500円を徴収しており、年1億8千万円近い収入を手放したことになる。競技人口を増やす将来への投資と言えよう▼小鯛さんにとっては、将来の観客である子どもに関心や興味を持ってもらうことで、落語界全体の活性化や発展につなげたい思いもあろう。昨年の上方落語若手噺家(はなしか)グランプリで優勝し、記念の落語会が来月4日、大阪市である。今や注目株だ▼「本物の小鯛さんを見たことがある」と、冒頭の小学生がいつか自慢するような存在になってほしい。笑いあり、涙ありの奥深い落語の魅力を知る子どもが増えるといい。

(2022年05月24日 08時00分 更新)

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