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成田空港でカメの捕獲作戦が繰り…

 成田空港でカメの捕獲作戦が繰り広げられている。アカミミガメだ。滑走路脇の調整池に数百匹が生息しているとみられ、航空機が踏んだりエンジンに吸い込んだりすると重大な事故につながりかねない▼池に仕掛けたわなは80個余り。カメが甲羅干しのために約1メートル四方の枠によじ登ると網の中に落ちるといった仕組み。この1カ月で65匹を捕まえたそうだ▼繁殖力が極めて強いアカミミガメは生態系への深刻な影響が懸念される外来種である。今月、新たな個体の輸入や販売、野外への放出を禁じる改正外来生物法が国会で成立した▼もっとも、規制強化の一方で政令で定めればペットとしての飼育や譲渡は認められる。一律で飼育禁止になる「特定外来生物」に指定すると、許可手続きの煩わしさから飼い主が一斉に池や川に捨てはしないか―という悩ましい問題があるからだ▼かつて、夜店などで売られていたアカミミガメはミドリガメと呼ばれて一躍人気者になった。飼う家庭は2019年度で110万世帯。しかし、せいぜい数センチの体が見る見る成長し、手に負えなくなった経験を持つ人も少なくないだろう▼成田空港で捕獲されたカメは殺処分されるという。寿命を全うすれば20~40年という命たち。決めたら最後まで飼う「終生飼養」の大原則を改めて思い起こさずにはいられない。

(2022年05月23日 08時00分 更新)

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