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「岡山甘栗」の3加工品開発 県や菓子業者、農水省事業を活用

聖萬堂が商品化した岡山甘栗のむき栗
聖萬堂が商品化した岡山甘栗のむき栗
 菓子製造販売の聖萬堂(岡山県鏡野町寺元)と製菓やカフェ運営などの「くま」(倉敷市酒津)は岡山県などと連携し、強い甘みが特徴のチュウゴクグリ「岡山甘栗」を使った加工品計3品を開発した。地域資源を生かしたビジネス創出を支援する農林水産省の事業を活用。既に聖萬堂がむき栗を発売したほか、残る2品についても2022年産が収穫できる今秋以降、両社が1品ずつ商品化する。

 岡山甘栗は県のオリジナル品種。糖度が30度前後と高く、比較的栽培に手間がかからないことから、美作地域を中心に生産量が年々増加している。

 聖萬堂のむき栗は、21年産を使って4月半ばから自社店舗で販売。ゆでて皮むきしており、1パック約10個入り700円。久保喜史社長は「栗には一切加糖をしておらず、本来の甘みを感じてもらえる」と話す。栗まんじゅうも秋以降に発売し、自社以外の小売店や通販業者などにも販路を広げていく方針。

 くまは焼き栗を企画。圧力を加えて焼いたり、加熱後の蒸す時間を変えたりしながら試作を繰り返し、風味が最大限生きるようにした。古作泰宏専務は「国内で流通する焼き栗はほとんどが中国産だけに、希少な国産である点をアピールすれば商機がある」とし、秋の発売に向けて販路開拓を進めている。

 加工品開発は、岡山甘栗のブランド化を図る官民プロジェクトで、2社と県のほか、JA晴れの国岡山、県中小企業団体中央会なども参画。農林水産省の「地域食農連携プロジェクト推進事業」に採択され、昨年7月~今年3月に戦略会議や試食会を重ねた。総事業費は約450万円で、全額国費を充てた。

 岡山甘栗は県森林研究所(勝央町植月中)が中国から持ち帰った実を選抜、育成し、08年に品種登録。農家の所得向上や休耕地の有効活用に向け、県やJAが普及を進めている。

(2022年05月18日 19時09分 更新)

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