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重症児デイサービス開設へCF 総社の夫婦、医療機器購入費募る

双子の次男と長女をあやしながら海成ちゃん(右)のケアをする佐薙さん夫婦
双子の次男と長女をあやしながら海成ちゃん(右)のケアをする佐薙さん夫婦
 重い障害でたんの吸引などの医療行為が欠かせないわが子のため、重度の障害児を日中預かる「重症児デイサービス」の開設に奔走している夫婦が総社市にいる。医療的ケアが日常的に必要な子どもを持つ他の親の助けにもなればと、施設に配備する医療機器の購入費をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 総社市、佐薙(さなぎ)幸一さん(31)の長男海成ちゃん(4)は、出産時のトラブルで脳に重い障害を負った。ほぼ寝たきりで24時間つきっきりのケアが必要。養護教諭の妻・直子さん(39)と交代で数分おきにたんを吸引し、水や食事は胃に穴を開けて設けた胃ろうから注射器で送る。

 目が回るような毎日だが、市内に重い障害児に特化した施設がなく、支援を求められない。昨年1月に誕生した双子の次男と長女を保育園に入れることもできなかった。

 夫婦で育休を取って対応するのも限界になった1月、佐薙さんは、勤めていた会社を辞め、一般社団法人「KaiKai(カイカイ)」を設立して自ら施設を造る決断をした。「家族を幸せにするにはこれしかなかった」という。

 「重症児デイサービス」は児童福祉法に基づいた施設で、運営費の大半は公費で賄える。ただ、1千万円を超える開設費用は佐薙さんが金融機関からの融資などで用意しなければならない。

 施設では1日5人の子どもを受け入れ、看護師や児童指導員ら約10人の専門スタッフがマンツーマンで対応する。現在、8月の開所を目指して同市門田にある店舗跡を改装中で、同じ境遇の保護者が交流できる場所にもしたい考えだ。

 「これからは同じような思いをしている他の家族を支える事業を仕事にしたい」と佐薙さん。たん吸引器や酸素吸入用のボンベなど高額な医療機器の導入に必要な100万円を山陽新聞社や中国銀行などが運営するCFサービス「晴れ!フレ!岡山」を活用し、6月30日まで募集する。

 詳細や支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/kaikai)。

(2022年05月14日 16時15分 更新)

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