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瀬戸芸 京橋クルーズで爽快な島旅 岡山市中心部から犬島、豊島へ

犬島の新作「フラワーフェアリーダンサーズ」を鑑賞する人たち
犬島の新作「フラワーフェアリーダンサーズ」を鑑賞する人たち
海を見渡す丘にある豊島美術館(右奥)の周辺は観光客でにぎわっていた
海を見渡す丘にある豊島美術館(右奥)の周辺は観光客でにぎわっていた
犬島、豊島を巡る岡山京橋クルーズの船=岡山市・京橋
犬島、豊島を巡る岡山京橋クルーズの船=岡山市・京橋
瀬戸芸 京橋クルーズで爽快な島旅 岡山市中心部から犬島、豊島へ
 岡山、香川両県の島と港を舞台に春会期を開催中の「瀬戸内国際芸術祭2022(瀬戸芸)」は、ゴールデンウイークの注目イベントの一つ。今年は岡山市中心部の京橋と犬島(同市)を結ぶ「岡山京橋クルーズ」が豊島(香川県)まで航路を延ばし、2島を巡るコースを運航している。手軽に爽快な島旅が楽しめそうだと、澄んだ青空が広がった4月30日に乗船した。

 午前9時すぎ、朝の涼気が漂う旭川沿いの船着き場に家族連れらが集まる。「街中からぱっと出掛けられるのがいい」と会社員男性(30)=同市北区。新幹線で岡山駅まで来て瀬戸芸会場に入る県外客もおり、船(定員69人)は36人を乗せ同40分に出航。ゆっくり川を下り海に出ると、1時間ほどでれんがの煙突が突き出す犬島が見えてきた。

 島に着くと、早速チケットセンターで新型コロナウイルス対策の検温を済ませ、目当ての犬島精錬所美術館へ。建築家三分一博志さんと美術家柳幸典さんが、20世紀初頭の工場跡を再生した暗い迷路のようなアート空間に圧倒された。

 集落に点在する「家プロジェクト」や作家・画家大宮エリーさんの花のオブジェなど約1時間半の散策を楽しみ、船へ戻る。ちょうどお昼時。おにぎりを持参していたが、コロナ対策で船内は食事禁止。海を眺めて過ごし、豊島・唐櫃港に午後0時45分着。帰りの船までは2時間半ある。

 バスで向かった豊島美術館は、海を見晴らす丘に立つ、白いしずく形の建物だ。周辺は絶景を写真に収めるカップルらでにぎわっていた。実行委によると「序盤の来場者は前回の3割程度だったが、連休に入り回復している」という。豊島美術館もこの日は、上限の約700人が鑑賞を予約。中に入ると、天井の穴の向こうに真っ青な空が広がり、床には島の湧き水が生き物のように流れる。自然の気で心が満たされた。

 レンタサイクルの家族連れに追い抜かれながら、坂道を歩いて「島キッチン」を目指す。地元の魚や野菜を使った定食が人気だが、残り時間を考え、かんきつ類のジュースだけ注文。風の抜けるオープンテラスで一服した後、弘法大師ゆかりの水場で彫刻家青木野枝さんの作品に見入ったところでタイムアップした。

 帰りの船で出会った自営業男性(41)=静岡県=は「景色を楽しみながらハイキング。島キッチンでカレーを食べて、のんびりできた」と話し、長男(7)も「海で泳いでいる魚が見られた」と笑顔だった。アートを巡るのもよし、自然を満喫するのもよし。それぞれの島時間を過ごし午後5時すぎ、京橋に帰着。心地よい疲れと充実感に包まれていた。

メモ
 瀬戸内国際芸術祭の会期は春(18日まで)、夏(8月5日~9月4日)、秋(9月29日~11月6日)の計105日間。岡山京橋クルーズは会期中の土、日、祝日運航。京橋―犬島―豊島間の往復で大人5400円、子ども(6~12歳)2700円。問い合わせは同クルーズ(086―201―1703)。

(2022年05月02日 20時51分 更新)

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