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地元産ヒノキでエレキギター 新庄の香山さん、第1号機完成へ

新庄村産の天然ヒノキを素材に、エレキギター製作に挑む香山さん
新庄村産の天然ヒノキを素材に、エレキギター製作に挑む香山さん
地元産ヒノキでエレキギター 新庄の香山さん、第1号機完成へ
 「地元産材にこだわったエレキギターを多くの人に手に取ってもらい、村の魅力や木材の価値を高めていきたい」。岡山県新庄村役場にほど近い木工施設。ボディーやネックの研磨作業に当たりながら、ギタービルダー香山裕樹さん(25)=同村在住=が熱い思いを明かした。

 小学2年生の時、父の転勤で赤磐市から新庄村に移り住んだ香山さん。中高生時代はロック音楽にのめり込んだ。「大好きな音楽を支える仕事に就きたい」。大阪の専門学校でギター製造技術を学び、卒業とともに村にUターンした。

 アルバイトをしながらギター修理に携わり、「新庄らしさあふれるギター」を模索していた昨年、転機が訪れた。村産材を地元で加工し、商品化を進めるため、村がパソコンからのデータ通りに木材を自動加工できる「CNCルーター」を導入。村側からの声掛けもあって、ルーター操作を習得し、オリジナルのギター作りに着手した。

 ボディーに、村北部で1世紀以上年輪を刻んだ天然ヒノキを使う。2018年7月の西日本豪雨で復旧工事が必要になった場所にあり、伐採後の板材を地元事業所から譲り受けた。

 通常使われるマホガニーなどの外国産広葉樹と比べても、木目の詰まった“100年ヒノキ”は硬度で引けを取らないという。「遠くまで響くような硬質な音が出るのでは」。慣れない素材に向き合いながら作り直しを重ねた。着手から1年以上を経たこの春、第1号機の完成が見通せるところまでたどり着いた。

 ブランド名は「ko」。ルーターを使うことで一部を省力化し、全て手作業で仕上げるフルオーダーギターより大幅に安い20万円台から販売する方向だ。今後、SNS(会員制交流サイト)などを通じて情報発信していく。

 当面の目標はギター製作を軌道に乗せることだ。香山さんは「作業を公開したり、愛好者に共同製作を呼び掛けたりすることで、村内観光の活性化にも一役買えれば」と言う。

 ギターに関する問い合わせはメール(kouyama.guitarworks@gmail.com)で。

(2022年04月02日 21時37分 更新)

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