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岡山県内教育現場「第6波」直撃 部活中止、目立つ学年・学級閉鎖

顧問の教諭から部活動の中止についての説明を聞く岡山東商高の剣道部員=19日
顧問の教諭から部活動の中止についての説明を聞く岡山東商高の剣道部員=19日
 新型コロナウイルスの流行「第6波」が、岡山県内の教育現場を直撃している。最新の感染まとめ(13~19日)によると、10代以下の感染が全年代の3割以上を占め、児童生徒への広がりが目立つ。県立高ではクラスター(感染者集団)が続発、20日から全校で部活動が中止となり、学年・学級閉鎖も目立ち始めた。広域から受験生が集まる入試シーズンに入り、関係者はさらなる感染拡大に警戒を強めている。

 「しばらくは自主練習になる。気持ちを切らさず、各自ができることに取り組んでほしい」。県立学校で部活動の中止が決まった19日の岡山東商高(岡山市)体育館。マスク姿の剣道部員に顧問の筒井雅幸教諭が呼び掛けた。

 剣道部では今週末に予定されていた全国大会県予選も延期が決まり、女子主将の2年武沢菜々子さん(17)は「これも試練だと思う。自宅で素振りや筋トレといったトレーニングを頑張るしかない」と話した。

■日に日に拡大

 新たな変異株「オミクロン株」が主流の第6波は若い世代の感染者が比較的多く、学校現場への影響が大きくなっている。

 県立学校では今月に入り、8日に生徒2人の陽性が確認されて以降、日を追うごとに拡大。18、19日はそれぞれ最多となる34人が判明し、20日までに教職員を含む感染者は計204人に上っている。クラスターは4高で相次ぎ、部活動の練習中の接触や合間の飲食などで拡大した可能性が高いという。

 こうした状況を踏まえ、県教委は県立全69校に対し、公式大会が1カ月以内に控えている場合を除いて部活動を中止するよう通知。各市町村教委や私立学校にも周知を図った。部活の中止は2021年度、春、夏に続いて3度目で、県教委の担当者は「こうも断続的に中止を余儀なくされると、体力の向上や人間関係の構築といった部活動の教育的な効果は揺らぎかねない」と語る。

■授業へ影響懸念

 今後、さらに感染が広がれば授業への影響も懸念される。

 20年春の全国一斉休校の際には学習の遅れが表面化し、夏休みの大幅短縮など児童生徒の生活にもしわ寄せが及んだ。文部科学省は今回、学習機会の保障を重視して一斉休校を求めない方針を打ち出しているが、県教委によると、コロナ感染による学年・学級閉鎖は今月、県立で少なくとも6校。「市町村立や私立を含めるとその数はさらに膨らんでいるとみられる」と担当者は話す。

 本格的な入試シーズンを控え、各校は感染対策に神経をとがらせる。県立高では追試日程を2日分確保し、体調の悪い受験生が登校しないよう配慮。私立高でも面接試験を見送ったり、駅と学校とを結ぶシャトルバスの運行を取りやめたりするという。

 鍵本芳明・県教育長は「これまでに経験したことがない増え方で学校での感染が広がっている。児童生徒の健康を守りつつ、授業などの教育活動をできる限り止めないよう対策を徹底するしかない」とする。

(2022年01月21日 20時51分 更新)

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