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路面電車乗り入れ事業費が倍増 完成時期ずれ込み、岡山市試算

路面電車の乗り入れ時期が大きく遅れる見通しとなったJR岡山駅東口広場周辺
路面電車の乗り入れ時期が大きく遅れる見通しとなったJR岡山駅東口広場周辺
路面電車乗り入れ事業費が倍増 完成時期ずれ込み、岡山市試算
 岡山市が2022年度の完成を目指す路面電車のJR岡山駅東口広場への乗り入れ事業で、完成時期が25年度にずれ込み、約43億円の事業費が倍増すると試算していることが14日、関係者への取材で分かった。工事を巡る市の関係法令の確認不足から計画変更が生じ、工期が延びることなどが理由という。

 市は乗り入れに合わせ、タクシー乗降場や一般送迎の位置を変えるといった東口広場のリニューアルを計画。この規模を縮小するなどして事業費を66億円程度に抑える方向で調整している。県都の玄関口を一新する一大プロジェクトだけに、市民への十分な説明が求められる。

 関係者によると、確認不足が判明したのは、軌道敷設に伴う駅地下・岡山一番街北エリアの補強工事。市は、エリアの全ての通路を封鎖してはりや柱を補強する予定だったが、火災などに備えて通路の常時確保を求める建築基準法に抵触する恐れがあることが着工前の詳細設計で分かった。通路確保には工事区域を細かく分けて順番に進める必要があり、工期の大幅な延長を余儀なくされるという。

 市が休業補償を支払う店舗数は、9店からほぼ倍増。路面電車の正面衝突を避ける制御装置なども設置が必要と新たに判明し、事業費を押し上げる要因となった。市の負担分は、国の補助率が高くなる交付金を活用することで2億円程度の増加になるとみている。

 乗り入れ事業は大森雅夫市長が就任直後の13年に検討する意向を示し、18年度から本格的に動き始めた。岡山駅前電停から軌道を駅方向に約100メートル延ばし、東口広場に電停を新設する。公共交通の利便性アップや中心部の回遊性を高める狙いがある。

(2022年01月15日 05時00分 更新)

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