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井原の系列養鶏場で封じ込め措置 岡山県、福山の鳥インフル受け

井原市の養鶏場で鳥インフルエンザの封じ込め作業を行う岡山県職員=7日午後1時55分(県提供)
井原市の養鶏場で鳥インフルエンザの封じ込め作業を行う岡山県職員=7日午後1時55分(県提供)
 福山市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生した7日、井原市内にある系列の養鶏場に発生農場から鶏ふんが搬入されていたことが分かり、岡山県は場内での封じ込め措置や鶏の感染検査などの対応に追われた。中国四国農政局(岡山市)も消費者向けの相談窓口開設といった対策を決定。発生農場に近い県西部の養鶏業者からは風評被害による買い控えを懸念する声が聞かれた。

 「岡山県内に非常に近い場所で発生した。やるべきことをやって影響を最小限に抑えていく」。伊原木隆太知事は7日午前、緊急に招集した対策本部会議で表情を引き締めた。

 福山市の養鶏場で鳥インフルの発生が疑われる、との情報が岡山県に入ったのは6日夜。この養鶏場を経営する法人が井原市内でも養鶏場を営み、週に3回、福山から井原に鶏ふんを運び込んで堆肥に加工していたことが判明した。

 このため県は福山での陽性確定を受けて7日朝、井原の養鶏場を家畜伝染病予防法に基づく「疫学関連農場」に指定。卵や鶏の移動を一時的に停止した。午後からは職員25人を井原に投入、封じ込めの措置として場内の堆肥処理施設に消毒用の石灰を散布し、シートで覆った。

 県によると、井原の養鶏場は約12万羽を飼育。これまでに鶏がまとまって死ぬなどの異常は見つかっていない。県は感染の有無を調べる抽出検査を実施しており、8日にも結果が判明する見通しだ。

 一方、中国四国農政局も7日、対策本部を設置。各県や本省との連絡調整とともに、風評被害を防ぐための情報発信に努めることを決め、消費者向けの相談窓口(086―224―9428)を設置した。

 鳥インフルを巡っては昨年12月に美作市の養鶏場で発生し、約64万羽が殺処分された。今季も11月に秋田県での初確認以降、九州、関西、関東と各地で続発。対策を強化していた岡山県西部の養鶏業者は近接する福山市での発生に緊張感をさらに高めた。

 井原市のある養鶏場経営者は一報を受け、出入りする車の洗浄や消毒用の石灰散布をこれまで以上に徹底するよう朝一番で従業員に指示したといい、「できることは既に最大限やっている。井笠地域は養鶏業者が多いので、何事もなければいいが…」と懸念を示す。笠岡市の養鶏業者は「やるべきことをやるしかない。風評被害で買い控えが起きないことを祈るばかりだ」と話した。

(2021年12月07日 22時02分 更新)

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