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和気でドローン使い薬品配送実験 ヤマト運輸、実用化へ課題検証

注射器の入った箱を大型ドローンに積み込むヤマト運輸の社員ら=赤磐市福田の集配拠点
注射器の入った箱を大型ドローンに積み込むヤマト運輸の社員ら=赤磐市福田の集配拠点
 宅配大手のヤマト運輸(東京)と岡山県和気町は6日、小型無人機・ドローンを使った薬品の配送実験を町内でスタートさせた。高齢化や過疎化が進む中山間部で医療機関や個人宅に空輸する。来年1月末まで検証し、実用化への課題を洗いだす。同社としては初の試み。

 この日は赤磐市福田にある同社の集配拠点から大型ドローンに注射器30セットを載せ、10・3キロ南の渋藤医院(和気町父井原)に輸送した。吉井川に沿って上空約100メートルを20分ほど飛行し、医院近くの駐車場に到着。同社の配達員が看護師に注射器を手渡した。

 さらに渋藤医院近くでは、地元の調剤薬局が小型ドローンに錠剤を積み込み、あらかじめインターネットによる遠隔診察を受けた7・7キロ北東の南山方地区の住民に届けた。

 実験は、同社と町が10月22日に結んだドローン輸送に関する協定に基づいて行う。町は2018年度から行方不明者の捜索や有害鳥獣の調査、日用品の輸送などで実証実験を重ねており、今回も住民へ協力を呼び掛けたり、過去の実験結果データを提供したりする。

 ヤマト運輸の小菅泰治専務は「地域の配送の担い手としてわれわれも進化していく。経済的合理性の点からも検討したい」と言い、草加信義町長は「山間部の集落にとってドローンは輸送手段の切り札。全国にも波及してほしい」と話した。

 同社は今後、採算性や有用性を検証するほか、来年2月以降には集配拠点から個人宅などに直接配送する実験も予定している。

(2021年12月06日 18時00分 更新)

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