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総社市重要文化財に昔話60話 指定は県内初 資料的価値を評価

子どもたちに昔話の継承をしている「吉備路伝説を語る会」のメンバー=8月
子どもたちに昔話の継承をしている「吉備路伝説を語る会」のメンバー=8月
立石憲利さん
立石憲利さん
 総社市は、市内で語り継がれている昔話(60話)を市重要無形民俗文化財に指定した。岡山県教委文化財課によると、昔話が重要文化財として指定されるのは県内で初めて。

 1943年刊行の「御津郡昔話集」に収録された同市の一部地域に伝わる話や市史編さんなどの過程で採話されたもので、「食わず女房」「姥(うば)捨て山」など。実子ばかりをかわいがる母を、継子(ままこ)がとんちで改心させる「継子と魚」といった全国的に採話例の少ない昔話もあり、資料的価値が高い点が評価された。

 生活文化の変化や多様化により昔話の伝承は全国的に衰退しているが、市内では地元有志でつくる「吉備路伝説を語る会」(19人)が2004年から取り組んでいる。市役所で11月24日、同会と、市内も含めて昔話の調査研究を行っている岡山民俗学会名誉理事長の立石憲利さん(83)=同市=に片岡聡一市長から指定書が交付された。

 立石さんは「歴史の荒波をくぐって伝わってきた昔話を子どもたちに継承していけるよう頑張りたい」、語る会の佐野静樹会長(65)=同市=は「今まで語り継いでくれた方々に敬意を払いながら、これからも自分なりの語りで伝えていきたい」と話した。

(2021年12月05日 19時51分 更新)

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