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福山市立小中の校則 HPで公開 市教委、関心高める契機に

福山市教委のホームページに掲載されている校則一覧の画面
福山市教委のホームページに掲載されている校則一覧の画面
 福山市教委は、ホームページ(HP)で市立小中義務教育学校109校の生徒指導規定(校則)の一覧を公開している。自治体が一括して公開する例は珍しく、市教委は「子どもや保護者、教員が各校にあった校則を考えるためのきっかけになれば」とし、見直しの確認で利用する動きも出ている。

 市教委がHP内で「生徒指導規程」の項目を新設したのは昨年12月。小学校と中学校、義務教育学校ごとに分類。各校の校則にあたる「生活のきまり」や「みんなのやくそく」などが並び、閲覧できるようになった。

 2018年6月の校長会で社会変化を踏まえ、児童・生徒が主体となって校則について見直すように指導し、20年5月には何のためにあるのかという観点に立って考えるよう指示。各校の参考になることや児童・生徒や保護者の幅広い意見を得ることを狙い、一覧を公開した。

 校則の見直しを18年度から取り組む鳳中(伊勢丘)の本田浩実校長は、一覧で他校の状況を確認しているといい、「教員や保護者が理解や関心を高められることがメリット」と話す。ただ、校内の議論では他校を参考にする活用はしていないそうで、生徒指導主事の小熊健佑教諭は「(校則の)理由などを考え、話し合い、皆が守ろうと思えるものにつなげることが大事」と明かす。

 日本学校教育相談学会前会長の広島大大学院人間社会科学研究科の栗原慎二教授は、自治体が一覧にした例を「聞いた事がない」とした上で、「校則に投影されている社会から子どもたちへの客観的評価を子どもたちが認識できる」と指摘する。校則の見直しについては「児童・生徒が参加できたと感じ、納得できるような議論を行い、成長につなげる教材に昇華させることが重要」と注文した。

(2021年12月02日 18時12分 更新)

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