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岡山市南消防署に水難訓練施設 市議会に市提案 救助隊の能力向上

岡山市が整備予定の潜水救助プールの同種施設(京都市消防局提供)
岡山市が整備予定の潜水救助プールの同種施設(京都市消防局提供)
水難救助訓練施設が整備される新しい南消防署
水難救助訓練施設が整備される新しい南消防署
 岡山市は、来春に新築移転する南消防署(南区浦安南町)の敷地内に、水難救助訓練施設を整備する。大規模水害などに備えて救助隊の能力向上を図る訓練用プールを設けるほか、市民が水害の恐ろしさを模擬体験できる施設も併設する。完成目標は2025年度。30日開会した11月定例市議会に、設計費約1千万円などを計上した21年度一般会計補正予算案を提案した。

 計画では、敷地(約7800平方メートル)の一角に、二つの訓練用プールと体験施設を建設する。水難救助プール(深さ3メートル程度)は職員や消防団員が、川に流された人に浮輪を投げたり、ボンベを背負って水中を探したりする訓練に使う。潜水救助プール(深さ約10メートル)は、水中に沈んだ車の中から人を助け出す想定の訓練などに活用する。体験施設は水流の中を歩いたり、浸水時に住宅のドアにかかる水圧を体感したりするコーナーを設ける。

 市消防局管内(市、吉備中央町)の水難事故の出動件数は年平均で約20件。現在は東、北の2消防署に水難専門の救助隊を配置。今後、南消防署への配置も検討している。

 現在の訓練は市内外の一般向けプールに出向いており、利用制限から十分にできていないのが実情という。18年の西日本豪雨をはじめ、全国各地で甚大な水害が頻発していることから整備を決めた。

 市消防局は「新施設が完成すればより実践的な訓練ができ、救助隊員の災害対応力の向上が期待される。市民の防災教育の場としても役立てたい」としている。

 総事業費は約10億円。市の財政負担が少なくてすむ合併推進債を活用する。

(2021年11月30日 17時19分 更新)

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