山陽新聞デジタル|さんデジ

倉敷の組事務所を購入、転売へ 県暴追センター 暴力団使用防ぐ

岡山県暴力追放運動推進センターが買い取る3代目熊本組の組事務所。警戒区域内のため、使用が禁止されている=倉敷市水島東栄町
岡山県暴力追放運動推進センターが買い取る3代目熊本組の組事務所。警戒区域内のため、使用が禁止されている=倉敷市水島東栄町
 岡山県暴力追放運動推進センター(岡山市)が、倉敷市を拠点とする特定抗争指定暴力団神戸山口組系の3代目熊本組の組事務所(同市水島東栄町)を買い取って建物を解体し、土地を民間に転売することが27日、関係者への取材で分かった。熊本組は解散を表明しており、別の暴力団勢力が拠点として使用するのを防ぐ狙い。暴追センターが組事務所を購入し、撤去につなげるのは県内で初めて。

 関係者によると、買い取るのは鉄骨3階のビルと敷地約150平方メートル。所有する熊本組関係者が売却の意向を示し、付近住民も撤去を望んでいたが、県暴力団排除条例で民間業者と直接の取引が制限されるため、同センターが県警と連携して仲介することを決めた。売買は既に合意しており、所有権を移した後、さら地にして暴力団と関わりのない民間の転売先を探すという。

 山口組の有力な直系組織だった3代目熊本組は2015年の山口組分裂後、神戸山口組に合流。昨年12月に倉敷市児島味野にある系列の組事務所に銃弾が撃ち込まれ、特定抗争指定暴力団の活動を厳しく制限する「警戒区域」に同市が指定された。今年5月には熊本組組長宅への発砲事件もあり、6月に組長が自らの引退と組織の解散を県警に伝えていた。

 暴追センターが暴力団排除の一環として組事務所を買い取った事例は全国で数例ある。福岡県では、市民や企業への襲撃を繰り返し、特定危険指定暴力団に指定された工藤会の本部事務所(北九州市)について、暴追センターが19年に買い取り、民間企業に転売したケースがある。

(2021年09月28日 05時10分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ